イベントでは、高尾先生への質問コーナーもありました。高尾先生に生で悩み相談ができるのはまさに貴重な機会。今回はその中から2人の女性からのお悩みと高尾先生の回答をご紹介します。

 


お悩み1「体調が悪い父に“大丈夫?”と聞くとつらい返事をされてしまう」


まずは、高尾先生の「リアルボイス」のリスナーでもあると言う女性からのお悩み。

「私には高齢の父がいるんですが、体調が悪いせいもあって、最近、父がうつっぽくなっています。それでよく父に“大丈夫?”って聞くんですが、いつも“大丈夫じゃない、もうダメだ”というようなつらい答えを返されるので、どう答えていいかわからず、つい黙りこんでしまいます。こんなときは、どんな答えをすればいいのでしょうか」

“大丈夫”という言葉の使い方に対するこんな質問への、高尾先生からの回答とは……。

大人気の産婦人科医が指南「悩みがあっても更年期でも、自分で自分を“大丈夫”にする方法」_img0
 

「その答えはですね、“大丈夫封じ”です。つまり、“大丈夫?”って聞かないことです。それより、“どこがつらい?”って具体的に聞くといいと思います。お父様は認知機能はしっかりされているようなので、つらいときはつらい部分をちゃんと言えるはずです。“大丈夫?”って聞くと、全体的に“OK?”と聞いていることになり、お父さんとしては、ひとつひとつの具合が悪い部分を言えなくなっちゃって、“大丈夫じゃない”と答えちゃうと思うんです。だから、大丈夫っていう言葉を一時的にやめてみたらどうでしょうか。“どこがつらい?”と聞いてみて、ひとつでもふたつでも答えが返ってきたら、あなたも何かひとつでもアクションを起こしやすいですよね? そうするとお父さんもうれしいんじゃないかなと思いますよ」

そんな明快な回答に、質問者の女性も納得をした様子でした。