スタイリスト福田麻琴さんが、身の回りの”愛するモノ”について語ります。

 

パールが好きです。
前回のカゴも大大大好きなものですが、このパールってやつも自分のスタイルには欠かせないアイテムです。
前にもパールのお話はしましたが、今回はさらに今の気分にピッタリのバロックパールのお話です。

そもそもこれをセレクトした理由の一つとして、年々シンプルになる自分のコーディネートへの悩みがありました。
Tシャツやデニムをユニフォームのように着ていますが、全身をカジュアルにまとめてしまうと当然ボーイッシュになります。
そのボーイッシュさが昔は好きでした。
無造作なヘアスタイルにキャンバスのスニーカー、ジェーン・バーキンのような自然体だけど色気のある人に憧れていたので。
だけど30歳を超えたあたりから、なんだかうまく着こなせなくなりました。
だけど、好きなスタイルは変えたくない。
試行錯誤したのち、コーディネートの中にどこかしらエレガントな要素を入れると大人のカジュアルもバランスが取れると気がついたんです。
ボーダーもデニムもただ楽チンなだけじゃなくて、大人も楽しんで着ていますよ〜って(笑)。
誰へのアピールかわかりませんが……
誰かの目が気になるってことは社会性を気にし出したのかもしれませんねぇ。

 

そこでよく一緒にコーディネートしていた“社会性のあるアイテム(笑)“がパールです。
ピアスだったり、ネックレスをよく合わせますが、柔らかい天然素材の白は、同じく天然素材のTシャツやデニムとも相性がいいし、スタイリングに上質さ、上品さを与えてくれます。プラスすることでTシャツやデニムが抜けのあるアイテムにもなるので、いいことづくめ!

なのでカジュアルに困ったらパール頼みでした。
そしてさらに十数年が過ぎ、人間的にも癖が出始めたまさに今(笑)!
私は私の愛するものにも“ちょっとひと癖“を求めるようになりました。
ミラノマダムがなぜあんな大きなアクセサリーをするのか謎でしたが、その答えがわかり始めています。
それはちょっと違うものを受け止められるようになった人間の寛容さ、クセのあるものも楽しめる経験値みたいなものではないかしら。
安心のベーシックを知っているからこそ、お洒落も冒険できるってもんです。
そんな冒険第一歩、バロックパールの13mピアス。
昔は緊張していた大ぶりのジュエリーですが、気がつくとその存在感に負けないなかなかの存在に自分がなっていたりして驚きます。

 

さぁさぁそんな自分を受け入れて、新しい自分に会いにいきましょう!
きっとこのバロックパールのピアスがいつでも味方してくれるはず!
 


写真・文/福田麻琴
 

 


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