スタイリスト福田麻琴さんが、身の回りの”愛するモノ”について語ります。

 

先週、バイイングをさせて頂いているミモレストアが無事オープンしました。
正直ホッとしています(笑)
あぁ、やっとここまできたのね……。
半年、いやもっと前から構想を練り始め、作家さんやデザイナーさん、ブランドと交渉を重ねながらたどり着いた4つのブランド。
最初はそれを選ぶことから始まり、それをどんな風にみなさんに提案するのかを企画し、今はその“モノ“がどんな風に素敵か表現することが役割となりました。

バイイングディレクターというなかなかかっこいい肩書きを編集長に頂いた訳ですが、そのどれもがスタイリストの私にとっては初めての経験でとても学びの多い時間を過ごさせてもらってます。
そして経験のない私は器用に上手いことはやれず(笑)、とにかく自分がちゃんと欲しいと思えるもの、ストーリーがあるもの、実用的なもの、という本当に独断と偏見でしかものを選んでいません(笑)。
その理由は単純。
語れないものはおすすめできないから。
ビジネスとして考えるともしかしたら怒られちゃうかもしれませんが、そんな不器用さがこの役職に選ばれた要因の一つかも? なんて前向きに考えています〜。

 

そしてせっかくこの連載を持たせて頂いているので、思い切り語らせて頂こうかと!
連載 “私とモノの物語“
そもそも“モノ“との“思い出“について書く連載です。
まさに、なぜそれが好きか、どうしていいのか、そんなことをこちらも独断と偏見で綴っているのですが、よく考えるとその延長にこのオンランショップの取り組みがあるのかもしれません。
繋がっていますねぇ、何事も。
愛おしい4つのブランドをゆっくりと熱く語らせて頂きますね。お付き合いください。

加根古工房 山葡萄のかご¥186000/mi-mollet STORE

私は初めてハンドメイドの和のかごバッグを買う時、本当に本当に迷いました。
なぜなら……単純に高い。
ブランドバッグならばそのブランドの相場ってものがあるはずだけど、このバッグにはそれがない。
それはアケビのシンプルなスクエア型でしたが、そのモノと値段が釣り合っているのかもわからないほど何も知らなかったんです。
それでもどうしても欲しいので、一生懸命色々な言い訳を考えました。
誕生日がもうすぐだとか、初めての仕事を頑張った、とか(笑)。
ご褒美ならいいでしょう、と考えるのは今も変わりませんが、その価値を知っていたらどうにか言い訳を考える必要はなかったかも!

そして今回作ったのは山葡萄のカゴバッグ。
もちろん例にもれずいいお値段。
だけど知れば知るほど、コスパがいい。
長く使えて、経年変化を楽しめ、10年後の自分にもっとよく似合うなんて!
若かりし頃は理解できなかったかもしれませんが、今なら10年後の自分に投資できる。
いや、今だからこそこういうお買い物の仕方、アリだなと思えるんです。
10年後、私がスタイリストでいたらきっとこのバッグと一緒のスナップ写真を撮ってみなさんにお見せします!
ほらね、もっと素敵でしょ!って。
気になるけどまだ手を出せない方、買いたいけどどれを選んでいいかわからない方、どうぞこの素敵な山葡萄のかごバッグから初めてみてください。
きっと10年後? 20年後? もっと好きになっているはずです。

 

写真・文/福田麻琴
 

 


前回記事「私が考える最強女っぽいアイテム、ロエフのブルーシャツ」はこちら>>