『明日カノ』の楓、『悪女(わる)』のT・Oさんの共通点は?

『明日、私は誰かのカノジョ』(MBS、TBS)にも、“沼男”が登場していました。ヒロインのひとり・萌(箭内夢菜)をホストの“沼”に落とした楓(高野洸)です。『恋マジ』の柊磨も、「ホストになったらやばいのでは?」と言われていましたが、楓は本物のホスト。それなのに、地味でおとなしい雰囲気なんですよね。ホストとは、程遠い位置にいる普通の若者のように見えました。だからこそ、臆病な萌を“沼”にはめることができたのです。

 

楓は、いつもテンションが一定で大人っぽい。萌が泣きながら電話をしても、「何かあったら、聞くからね?」とあくまで冷静な対応をしていました。その冷静さが、女性陣の心をくすぐっていくのです。何が起きても冷静でいられるということは、大人の余裕を持っているということ。でも、たまには取り乱した彼も見てみたい! 楓に惚れた女の子は、全員がそう願ったはずです。
 

柊磨や楓とはパターンが異なりますが、『悪女(わる)〜働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?〜』(日本テレビ系)のT・Oさん(向井理)も、冷静なキャラクターでした。ヒロイン・麻理鈴(今田美桜)を“沼”らせた彼は、誰もが認める完璧な男性。本当に、非の打ち所がないんですよね。こればかりは、麻理鈴(今田美桜)の意見に全面的に同意しました。この人の“沼”なら、落ちても安全なはず! と。

ただ、ドラマ後半で、T・Oさんがリストラの根回しをしているという噂が流れます。麻理鈴に思いを寄せる山瀬くん(高橋文哉)は、必死にT・Oさんの悪事を伝えようとしますが、麻理鈴は好意を断ち切ることができない。結果的に、極悪人というわけではなかったからよかったものの、ピュアな麻理鈴をここまで沼にハメてしまうT・Oさん恐るべし……。

楓もT・Oさんも、いつでも冷静沈着。たとえると、一家の大黒柱のような安定感がありました。「この人なら、大丈夫」と安心して身を委ねているうちに、いつの間にか“沼”から抜け出せなくなっている。彼らに立ち向かうためには、相当な人生経験を積まなければならなそうです。

続々と最終回を迎えた春ドラマ。次クールは、どのような“沼男”たちが誕生するのでしょうか。夏ドラマのスタートを楽しみに待ちましょう!
 

 


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