ファッションエディターの発田美穂さんが、大人世代におすすめしたいアイテムやコーディネート術、テクニックをご紹介します。
昔からずーっとカジュアルが大好きで、年齢を重ねても軽やかにカジュアルを着こなし続けていたい、と願っているわけなんですが、一方で「女らしさ」みたいなことが最近やけに気になっておりますの、ワタクシ。
「女らしい」「フェミニン」「エレガント」「華やか」。この辺りの単語って、長らく続くカジュアルブームで、少し離れがちだったように思います。コロナ禍による新しいライフスタイルが定着したこともあり、どちらかというと「カジュアル」「リラックス」「スポーティ」みたいなジャンルの方が勢力を伸ばしてきたここ数年。
後者のようなマインドのファッションは、確かに“今どき感”を出すのには不可欠ですし、着こなすのもそれほど難しくないし、さらに何と言ってもラクチンですし。人気が出るのも納得です。
でもですね。ちょっとそれだけだと物足りないっていうか、いや、コーディネートが物足りないわけではなくて、私とのマッチングとして物足りない感じがしているこの頃なんです。やっぱり年齢的なことが大きな要因ですかね〜。
でもこれは全然ネガティブな意味ではなく、「単なる変化」。単純に“私と服”という全体のバランスとして、すこーし女っぽい要素を入れておいた方が「素敵に見える確率」が上がりやすい気がしています。
って、大きなことを言いましたが、今の私の女らしさって、せいぜいこんな感じなんですけど! トップスのアイボリーとか、パンツのサンドベージュとか、こういう少し甘めのまろやかワントーンって、実はあまりしてこなかったんです。私の顔立ち(=昭和の甘顔)や体型(=小さめ)だと、少し“エレガント”にまとまってしまう気がして。
ところがですね、もはや“エレガント上等”な訳です。エレガントな大人ってすごく素敵なことじゃないか! と。で、こんな淡色カラーリングが気に入っております。
とはいえ、パンツがきれいめテーパードシルエット、とかだとちょっと私らしさがなくなってしまうので、ここはジョグパンツタイプを選んで“カジュアルみ”を追加しています。このおかげで自分バランスになり、落ち着いて着こなすことができるのです。
そして小物づかい。淡色カラーリングには、やはり締め色の黒が王道です。どこかに締め色がないと全身がぼんやりしちゃいますからね。でもこれがまた、かっちりしたレザーのバッグときれいめパンプス、にしてしまうと、もちろんコーディネートとしては何の問題もないのですが、私らしくない。
ということで、レザーで編んだかごバッグとスポサンで、ここでもまた“カジュアルみ”と抜け感を足した、というわけです。自分的落ち着くスタイルに無事着地!!
今回のスタイリング、実は新しいアイテムを使っていないのですが、買った当時とは合わせるアイテムやコーディネートが変わってきているんですよね。“チューニング”みたいな感覚ですかね。できる限り自分を客観視して、全身のバランスをとっていくみたいな。年齢を重ねていくと、こんな“微調整”こそが命だな、と実感している今日この頃です。
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