ファッションエディターの発田美穂さんが、大人世代におすすめしたいアイテムやコーディネート術、テクニックをご紹介します。

「サスティナブル」や「エシカル」、すごく大切なことだとわかっちゃいるけれど、どこからどう手をつけたらいいのかわからない、っていう気持ちでおりました。いくら地球にいいとわかっていても、可愛くないものは欲しくないし、納得できないプライスのものはやっぱり買いたくない。そんなこんなで、なかなか意識できずにいたのです。

が、ここ2~3年、雑誌やカタログなどでも「サスティナブル」や「エシカル」を切り口にした特集が組まれることが増え、私も何回か担当させてもらっているうちに……その進化っぷりを実感。サスティナファッションっていうと、もれなくすごくストイックな感じをイメージしていたのですが、とにかく選択肢がものすごく増えているんですね。持続可能な社会について真剣に考えているブランドが増え、アイテムのバリエーションもとても豊富に!

とそんな中、いつだって遊び心全開なアニヤ・ハインドマーチが手がけて話題になっているのが、「I AM A Plastic Bag」。トートバッグではないミニサイズ、さらにギンガム柄が登場したっていうんで、いよいよ手に入れてしまいました!

バッグ、ロープチャーム/アニヤ・ハインドマーチ  ベスト/ブラミンク Tシャツ/シンゾーン パンツ/イレーヴ サングラス/ブラン サンダル/ATPアトリエ
 
 

斜めがけできて可愛くないですか〜?? このバッグ、ストーリーもイケてるんですよー。

 

サスティナブルな活動を早くから推進していたアニヤ・ハインドマーチ。2007年には、使い捨てのプラスティックのレジ袋をやめ、マイバッグを持とう! という呼びかけでキャンバス素材のトートバッグを発表。そこには大きく「I'm NOT A Plastic Bag」というロゴが入っていました。

そのトートバッグの発表から10年以上が経ち、持続可能な社会へ向けての世の中の考え方も大きく進化。単にプラスティックの使い捨てを減らすことから、プラスティックそのものの「循環」を考えることへ目標が変わってきたのです。

そこで2020年に生まれたのがこの「I AM A Plastic Bag」。そう、「NOT」ではなく、プラスティック! とはいえそのプラスティックは、ブランドが独自に開発した再生ペットボトルから作られたキャンバス素材。さらに表面のコーティングは、自動車などのフロントガラスを再生したものなのです。

なんと素晴らしく、しかも粋なストーリーなのかしら。いつだって浮かれた気持ちで買い物をしていますが、こういうしっかりした背景があるとより一層そのアイテムやブランドが好きになるというもの。

でも一方で、急に開き直るわけではないんですが、そんなストーリーよりも何よりも(そんなストーリー、て笑)、見た目の可愛さに惹かれて買ったら実はしっかりとサスティナブルに取り組んだアイテムだったとしたら……こんなうれしいことはないですよねー。私はアニヤの遊び心が大好きなので、ステディブランドの取り組みの応援になったら、それもまたうれしいですし。

それから、これはオマケの喜びで、キャンバス素材でかつコーティングもされているので、雨の日にもすごく便利! このところ雨が多く、もはや梅雨入りなんじゃ? と思うような感じですが、そんな時にも気楽に使えて愛用しています。レインコートやら長靴やら、ダークカラー多めの雨の日の差し色にもなって、なんだか気分が上がるんです!
 

エディター発田美穂さんのコーデをまとめて見る
▼右にスワイプしてください▼

 


前回記事「「甘さ過剰」が不安な人に...ちょうどいい“女らしさ”のふんわり袖トップス」はこちら>>