とどまることを知らない韓国ドラマブーム。その中毒性の高さゆえ、ストーリーにハマるのはもちろんですが……なんと言っても女性を魅了するのは、見目麗しき韓国俳優たち。

韓国ドラマに没頭しながら、疑似恋愛でこっそり恋心を満たしている方も多いと聞きます。

当記事は、韓国料理エッセイストでもあるライター・小澤サチエが、韓国俳優やドラマの魅力を語ります。

6月末からNetflixで配信を開始したドラマ『ペーパー・ハウス・コリア:統一通貨を奪え』が話題になっています。

放送前から注目を浴びていた理由は、世界中で大ヒットしたスペイン発のドラマ『ペーパー・ハウス』のリメイクだから。しかしヒット作品のリメイクという時点で、どうしてもハードルが上がるのは避けられません。熱狂的なファンが既についているため、少しでも彼らの期待を裏切ると「原作の方が良かった」と酷評されてしまうからです。

原作がとても面白かっただけに、私も少し不安を抱きながら配信スタートを待っていました。原作ではスペインのイメージが強かったので、韓国版が一体どんな作品になるのか想像すらできなかったのです。

ところが『ペーパー・ハウス・コリア:統一通貨を奪え』は、配信と同時に絶好調のスタートを切りました。日本国内でもその人気は高く、日本ランキングで一位にランクインしていた時期も。現在、前半である第6話まで配信されています。

賛否両論を招きやすいと言われるリメイク作品。しかし『ペーパー・ハウス・コリア』はなぜヒットしているのでしょうか。その面白さを解説します。

※当記事は、作品の内容に関わる記述を含みます。

 

BTSから始まり……大胆な韓国版アレンジに仰天!


原作スペイン版は「8人組の強盗団が人質を取って造幣局に立て篭もり、24億ユーロを盗み出すための完璧な計画を実行する」というストーリー。韓国リメイク版でも原作の大まかなストーリーはそのままなのですが、そこに大胆なアレンジを加えてきたという点で驚かされました。そしてそれは、“韓国版”でなければ絶対に実現できない内容なのです。

まず最初に強烈なインパクトを与えるのが、冒頭のナレーション。

―BTSのファンのことを“ARMY(アーミー)”と呼ぶ。
―ARMYは世界中にいる。もちろん北朝鮮にも。

そんなナレーションとともに、主人公の一人である北朝鮮人女性が、BTSの曲をこっそり聴きながら激しく踊っている描写から始まるのです。スペイン版の世界観をなんとなくイメージして観始めた私は、まさかBTSの楽曲と共に、しかも北朝鮮のシーンからドラマが始まるとは思わず、呆気に取られました。

 
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