9「金はいくら使ってもいいから、歳をとらないでくれ」金持ちの年上モラハラ夫に洗脳された、若妻の告白

「あなたの結婚生活は、幸せですか？」

この質問にまったく躊躇いなく「はい」と答えられる夫婦はどれだけいるでしょう。
おそらく多くの方が即答はできず、言葉を濁したり、あるいは驚くべき夫婦事情を口にすることもあります。

「婚姻制度」が定められたのは、実は120年以上前の明治時代。社会も価値観も変化していく中、多くの夫婦が様々な問題を抱えているのが現実です。

この連載では、現代の男女が抱える問題について取材。結婚生活は山あり谷あり。そのとき人は、どのような選択をするのでしょうか？

今回お話を伺うのは、シングルマザーとして2人の男の子を育てながら服飾デザイナーとして活躍する夏美さん（37歳）。

一見華やかな世界に身を置く彼女ですが、これまであまり公にはできなかったという裕福な年上男性との結婚、そして離婚後の辛い体験を赤裸々に語ってくださいました。

子連れ男性と授かり婚、スピード離婚

「最近は前向きな離婚の話をよく聞きますし、その後の女性の活躍も目立ちますよね。でも私にとって、離婚は本当に辛かったです......今でも、完全に立ち直ったとは言えません」

静かに口を開いた夏美さんは、どことなく儚さが漂う女性。色白で華奢な身体と、上品な顔立ちが印象的で、”守ってあげたい女性”という雰囲気を感じます。

「2年くらいは酷いダメージからなかなか回復できませんでしたし、元夫からの攻撃に何度も心が折れそうになりました。正直、シングルで生きていくのは本当に大変です」

たしかに最近は離婚のハードルが下がっていおり、力強く生きる女性の話をよく聞きますが、夏美さんのような思いを抱える女性も当然ながら多いでしょう。飾らない本音を聞くと、胸が痛みます。

「それに、よくバツイチの女性が『もう結婚は懲り懲り』『子どもだけいればいい』と言いますが、私は再婚願望が強いし、子どもたちの父親になってくれる人がいたら嬉しい。何より、大好きな男性と一緒にいられるのは、やっぱり幸せだと思うんです。

もしかしたら、結婚生活を自分の中で美化してるのかもしれません。あんなに嫌な思いをしたのに、また幸せな結婚を夢みちゃうなんて......」

夏美さんが結婚されたのは24歳の頃。元ご主人は18歳年上で、離婚歴があり子どももいる金融系の会社役員の男性でした。歯に衣着せずに言えば、かなり裕福な男性だったそう。

夏美さんは、なんと彼と出会った２ヶ月後に妊娠発覚、３ヶ月後には入籍、そして元ご主人の連れ子の息子さんの母親になるというスピード婚を経て、さらにご自身の2人目の息子さんの出産直後に別居、その後度重なる調停を経て離婚に至ったという壮絶な経験の持ち主。

たった数年の間に、一体夫婦に何が起きたのでしょうか。