温かな言葉に癒やされると話題の産婦人科医、高尾美穂先生の新刊『大丈夫だよ 女性ホルモンと人生のお話111』(講談社)から、女性の体や心の悩みに安心と解決法を与えてくれるお話をひとつご紹介します。
職場での役割はそれぞれ違うし、変わりもします
職場で、自分より後輩のほうが重要な仕事を任せられるようになっているのを見て、嫉妬をしてしまう。
後輩に追い抜かれ、ひがみのような気持ちを抱いてしまう。
職場ではこういうお悩み、よくありますよね。
こんな悩みに対して私が思うのは、職場での役割というのは、みんなそれぞれ違っていて、同じ年齢で同じ職場に入社したとしても、いずれはそれぞれに役割が変わっていくということです。
後輩のケアをするのが得意な人もいれば、上司との交渉が得意な人もいるなど、それぞれ得意分野が違っていて、働いているうちにその特徴が次第に職場で認識されていって、より適した部署などに異動をしていくものです。
今は本当の自分の強みを活かす場に行くまでの途中ととらえよう
ですから、職場での自分の立場や仕事がしっくりこなくても、今は、本当の自分の強みを活かす場に行くまでの途中にいると考えるといいんじゃないかなと思うのです。
私自身も、今はいろいろなメディアで情報発信をしていますが、現在のような活動をするようになるまでは、自分のそのときそのときの仕事を自分なりに楽しんで、それを充実させて、次のステップに向かうということを粛々と続けてきたんですよね。
一足飛びに理想的なところに行けるなんてことはめったにありません。
私も、ほかの先生方のされている活動を「いいな」とうらやましく思ったことはありますし、今だってあります。
私のできないことをされている先生はたくさんいらっしゃいますから。
大事なのは、自分が今いる場所で、周りから期待されている仕事がどれくらいできるか、また、それが自分のやりたい方向性と違っていたら、周りの期待をその方向にどれくらい修正していくかという取り組みだと思います。
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