非難コメントのオンパレードに対する驚き


香川報道との相乗効果なのか、こちらもネット上では大炎上となっている状態(なぜかテレビや新聞は完全スルーしていますが)。ですが表層的なところで見ると、坂本選手のスキャンダルはこれまでの香川照之やアンジャッシュ・渡部などの性的スキャンダルとはちょっと毛色が違うような気がします。というのも不倫という違法行為でなければ、訴訟トラブルになったわけでもないから。こういう言い方はしたくはありませんが、「男女交際のもつれ」と一蹴してしまうことは可能です。仲裁に入った警察が言いそうな、「プライベートなことなんで、あとはお二人で話し合って」という感じでしょうか。

ところが、いつもなら必ず出てきそうな「二人の問題でしょ」「世間がとやかく言うことじゃない」という声が、今回の坂本問題に限ってはほとんど見当たらないのです。それどころか、「独身で示談済みだから良いっていう話ではない。きちんと処分を課さないと、また今回の女性のようなケースを生んでしまう」、「子供に夢を売る仕事なんだから、悪いことをしたら謝罪する姿勢を見せるのが大事」などと、とにかく「完全アウト!」というコメントのオンパレードなのです。

写真/Shutterstock

私は日本はまだまだ保守的で男性擁護な風潮が強い国だと感じていたので、この極端なまでの「坂本アウト!」という反応ぶりに、逆に戸惑いを覚えてしまったほど。もちろん坂本問題も香川問題も、そして渡部問題も、根底は女性を人と思わない女性蔑視思想があると思うので、坂本の行動は論外ですし、それをなかったことにしようとする巨人のやマスコミの姿勢にも激しい反発を覚えています。

 

が、繰り返しますが、このいくらでもフォローできそうな坂本の行動に対して、なぜ今回ばかりは「完全アウト」意見が圧倒的優勢となっているのでしょうか? 私はそのことが気になり、これまでの性的スキャンダルと今回のスキャンダルの何が絶対的に違うのか、可能な限り記事やコメントを読み込み分析してみました。その結果浮かび上がってきたのは……、「中絶」、この一単語でした。