1回も航平くんって呼んでくれないから何だよって思ってます(笑)
――お互い初めて会った日のことは覚えていますか。
木村 確か衣装合わせのときでしたよね。そこで航平さんに軽く小ボケをかまされて。
武田 何かしたっけ?
木村 何かをして、笑いを取ってらっしゃったのは覚えています。
武田 でも何をしたかは覚えていない時点で、あんまり面白くはなかったんだろうね(笑)。
木村 あはは。でも、おかげでこの人となら大丈夫だ、きっと楽しい現場になるだろうなって思いました。
武田 僕はクールなんだろうなって思ったのが第一印象。あと怖そうっていうのと。
木村 それ、必ず言われるんですよね(笑)。
武田 でも一緒にやってみて裏表のない人なんだなってわかった。クールに見えるのも、たぶん努力を見せないから。たっちゃんは陰ですごく努力をしているんだけど、それを人には見せない。そういうところが信頼できるなと思いました。
――お互いの呼び名はどんな感じで落ち着いたんですか。
武田 何て呼ばれてるの? って聞いて。
木村 ああ、その話しましたね。
武田 タツとか呼ばれますよって言われたんですけど、呼び捨てはえらそうだなと思ったから、じゃあたっちゃんと呼ぶわみたいな流れになって。僕は航平くんでいいよって言ったのに、1回も航平くんって呼んでくれないから何だよって思ってます(笑)。
木村 年上の方にはさん付けが染みついちゃってるんですよ。
武田 そこはしっかりしてるんだなって思った。
木村 まあ撮影に入ってからは、ちょくちょくタメ語になってましたけど(笑)。
武田 それは全然いい。それに、ちょくちょくっていうより結構タメ語だったよ(笑)。僕だけじゃなく、監督さんにも。
(そばにいた加藤綾佳監督が「タメ語でした」と同意)
木村 いや、もう撮影入ったら無礼講でしょう!
武田 無礼講は打ち上げで使う言葉ですよ(笑)。下手したら、プロデューサーのみなさんにもタメ語で喋ってるときあるでしょ。
木村 いつか痛い目に遭います(笑)。
武田 まあ、たっちゃんはそれでいいんです。芝居のときは真面目だから。オンオフがはっきりしているのがたっちゃんらしさですよね。
――木村さんから見たら、武田さんはどんな人ですか。
木村 気遣いが完璧で、スマート。あと、すごく優しい。
――優しさを感じた思い出はありますか。
木村 優しさを感じた思い出……?
武田 過去の恋愛みたいに言わないでください(笑)。
木村 あはは。あ、それこそ撮影でひたすらパンケーキを食べ続けるシーンがあったんですけど、そのときは常に「大丈夫?」って気遣ってくださって。
武田 だって、とんなでもない量を食べてるんですよ。あれは普通に聞きますよ、「大丈夫?」って。僕は食べすぎないように、さり気なくフルーツだけ食べるとかしてバランスをとってたんですけど、途中でたっちゃんにバレて。
木村 おい、卑怯だぞって(笑)。
武田 そう(笑)。で、そのシーンは音声がオフだったので、「これうまいっすよ。食べた方がいいですよ」ってどんどんワッフルを食べさせられました(笑)。
木村 悔しかったんでしょうね(笑)。
武田 何の悔しさだよ(笑)。
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