——どんな意気込みで撮影に挑みましたか?

菜々緒さん(以下、菜々緒):もともと私は極度な寒がりなのですが、今回は物語の舞台が信州で雪山での撮影も多かったので、強い覚悟を持って挑みました(笑)。また、派手なアクションを披露するシーンもあったので、しっかり見せ場を作れるように事前に練習を頑張りましたね。さらに、私が演じた不二子はスペシャルドラマで母親になっているので、今回の映画ではそんな心境の変化を表現することも課題でした。

菜々緒が30代で直面した“挫折と意識改革”「年齢を重ねれば必ず直面することだと思う」_img1

 

——もともと警察にいたという不二子は武道の心得があり、秘書軍団の中でも強さが際立つ存在ですが、菜々緒さんも以前からアクションが得意だったんですか?

菜々緒:決して得意とは言えないのですが、やってみたら、「意外とできるな」という実感はありました。アクションの先生がしっかりと動きを指導してくださるので、特に不安を感じることなく本番を迎えましたし。連ドラでも悪者にビンタやキックをお見舞いしてきましたが、今回は相手を投げ飛ばしながら回転して関節技を決めるシーンがあって、そこがいちばんの推しポイントです(笑)。

 

——正義感が強く、精神的にもタフな不二子は菜々緒さんのイメージに近い部分があるキャラクターだと思いました。実際に演じていて共感できる役柄でしたか?


菜々緒:そうですね。不二子は警察という男社会で数々の嫌がらせを受けながらも、めげずに生き抜いてきた強い女性なんです。私自身も芸能界のお仕事をさせていただく中で、やはりスタッフさんの割合は男性が多いですし、作品の中でも紅一点みたいな立ち位置を任せていただくことも多かったので、不二子の状況は想像しやすかったですね。性格の部分でも、男勝りで白黒はっきりつけたがるような感じとか、私自身と似ているところがあったので、共感できるポイントが多いキャラクターなのは間違いないですね。