※この記事は「編集長・川良咲子の今やってます〜」2022年10月23日公開記事を再録したものです。


先日10月18日の正午より、Warisさんとmi-molletの共催イベント「リスキリング(学び直し)ってなに?私の再就職やキャリアアップにどう生かせるの?~1時間でわかる!女性を取り巻くリスキリング最前線~」が行われました。


半分くらいmi-molletの読者様だったと聞いております。ご参加いただいた皆さん、アーカイブ視聴された皆さん、大変ありがとうございました!

イベントでは「リスキリング」の第一人者である、一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブ代表理事の後藤宗明さんをお迎えし、ミモレの連載「これからのキャリアの話をしよう」でお馴染みの株式会社Waris共同代表・田中美和さんとともに「リスキリングの今」についてお話ししました。

今回は、イベントの内容をちらっとご紹介しつつ、事後アンケートに来ていたご質問の一部に私なりにお答えしようと思います。

【キャリコン編集長通信】知っておきたい!リスキリングの「はじめの一歩」_img0
©︎辻本愛子/〔ミモレ編集室〕


まず、イベントのタイトルと概要のおさらいから。

●タイトル「リスキリング(学び直し)ってなに?私の再就職やキャリアアップにどう生かせるの?
~1時間でわかる!女性を取り巻くリスキリング最前線~」

■トーク概要①リスキリングとは
②年齢に応じたリスキリング
③今後、注目のリスキリング分野
④具体的な探し方&仕事へのつなげ方


リスキリングとは


にわかに耳にする機会が増えつつある「リスキリング(Re-Skiling)」ですが、一般的な知名度は正直言ってまだまだかと思います。私自身、つい先日まで「リスキリング」と「学び直し」「リカレント」は同義だと思っていました。事後アンケートでも「リスキリングの定義が分かって良かった」と書いていらっしゃる方がとても多かったです。

リスキリングとは、「新しいことを学び、新しいスキルを身につけ実践し、そして新しい業務や職業に就くこと」で、昨今の「成長産業への人材移動」の必要性を背景に、国でも企業でもリスキリングの取り組みが始まっているんですね。それは「働く→離職して学ぶ→働く」のサイクルを回し続ける「リカレント教育」ではなく、個人の興味関心に基づいてさまざまなことを学ぶ「学び直し」とも異なります。「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」が強調されるのが「リスキリング」なんです(※注)。

(※注)出典:『自分のスキルをアップデートし続ける リスキリング』(後藤 宗明著/能率協会マネジメントセンター)
経済産業省「第二回デジタル時代の人材制作に関する検討会」プレゼンテーション資料(リクルートワークス研究所)

特に近年はDXに関するリスキリングの重要性が注目されています。でもここで大事なのは、IT人材を増やすだけでなく、全ての企業、全ての人材においてデジタルスキルの強化により、新しい価値を創造し、成長していくことが求められている、ということ! 「DXとか自分には関係ない」「そうじゃないところで次のキャリアを考えたい」という声も聞こえてきそうですが、そう決めつけてしまうのはもったいない。


大げさではなく、ちょっとしたリスキリングで、自分が今やっている仕事の価値を高めることができると思っておくと良いのではないでしょうか。

 

ゆるくキャリアパスを描くことの大切さ


イベントを通じて感じたのは、後藤さんの新刊『自分のスキルをアップデートし続ける リスキリング』にもありましたが、何にしても「ゆるくキャリアパスを描くことが大切だということ」です。

・自分の持っているスキルを活かす
・スキル×デジタルで何ができるか
・スキルの隣接性を活かす

自分が前向きになれるキャリアパスをこれらで3パターン描くことを後藤さんは推奨していて、本では「類似スキル」「隣接スキル」を探すことの大事さも繰り返し書かれていました。

今後どんな職業人生を歩みたいか、キャリアの道筋をイメージし、そこに必要なスキルを学ぶ。キャリアパスが描ければ、学びに対してもモチベーションが上がります。

注目のリスキリング分野として、後藤さんは「グリーン分野」を挙げていました。後藤さん自身がまさに「グリーン分野」に向かってリスキリング中ということでしたが、たとえば現在の場所から「グリーン分野」に行きたいと思ったときに、そこに近づくにはどんなスキルが足りないのか、あるいはいま持っているスキルのなかでどんな隣接スキルや類似スキルを学べば、前向きな未来に到達できそうか、道のりを描いてみることが大事、ということが、まさにキャリアパスを描く、ということなのだと思います。

 
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