無料のキャリアコンサルティングで経験とスキルの棚卸しを
後藤さんの話を伺っていると、AIが現在のスキルとなりたい職業に就くために身につけるべきスキルを可視化してくれる未来も遠くなさそうでしたが、今自分にどんなリスキリングが必要か考えるにはどうしたらいいでしょう。
未来のキャリアパスを描くといっても、これ、一人で考えるのはなかなか難しかったりします。誰かを壁打ち相手に、まずは自分の経験を振り返り、持っているスキルを丁寧に棚卸しすることが必要です。
以前も紹介したことがありますが、どなたでも無料でキャリアコンサルティングを受けることができる「キャリア形成サポートセンター」をご存じでしょうか。全国に19拠点あり、オンラインでもコンサルティングを受けることができます。
正社員、契約社員、派遣社員、アルバイト、パート、フリーランスなどどんな働き方の方でも、離職中の方でもOK。これからどうしていいか分からなくてモヤモヤ悩んでいる、という人にこそおすすめなので、ぜひ気軽に相談してみてくださいね。
リスキリングの前にまずは情報収集
ぼんやりとでも未来のキャリアパスを描けたら、今は無料で受けられるオンラインイベントや講座がたくさんあるので、ご自身で検索して情報収集してみるのが良いと思います。興味のある分野について調べ出すと、関連する情報がどんどん集まってくるはずです。
イベントの事後アンケートでも「具体的にどこでリスキリングすればいいか知りたかった」というお声がありましたので、ここでいくつかご紹介しておきますね。
①DX等成長分野を中心とした就職・転職支援のためのリカレント教育推進事業
こちらは、文部科学省がやっている成長分野(DX、グリーン、医療・介護、地方創生、女性活躍、起業、イノベーション等)を中心としたリカレント教育で、全国の大学や専門学校等でのリスキル講座を無料で受けられます。すでに開講してしまっているものがほとんどなのですが、中には部分受講ができるプログラムもあるとのこと。興味がある方はそれぞれの大学、専門学校にお問い合わせください。また来年度も後継となる事業が予算請求されているので、おそらくあるのではないでしょうか。
②「マナビDX(デラックス)」
こちらは経済産業省が運営するデジタルスキルに関するポータルサイトです。
これまでデジタルスキルを学ぶ機会が無かった人でも、デジタルスキルを学ぶことのできる学習コンテンツがたくさん紹介されてます。基礎的な知識・スキルを身につけた人向けの、より実践的な講座もあります。
③ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)
離職中の方、今お仕事を探している方、雇用保険を受給できない求職者の方向けの訓練もあります。ウェブデザインや広告制作などデザイン分野の職業訓練もあるんですよ。こうした無料の職業訓練を検索できるハローワークインターネットサービスも意外と知られていなかったりします。
私もキャリアコンサルタント資格を取得するとき、教育訓練給付で受講費用の70%を支給してもらいました。リスキリングの機会はいろいろなところで提供されていますので、まずはいろいろと調べてみて、キャリアパスとリスキリングのイメトレをたくさんしてみるといいかもしれません。
未来をイメージするだけでちょっと前向きになれちゃうのが、人間の凄い力です。逆にキャリアパスをイメージできないまま、情報収集も不十分なままなんとなく不安感から学びをスタートして、次のキャリアに繋がらないと、気持ちが消耗してしまいますよね。
リスキリングする前に、まずゆるくキャリアパスを描き、情報収集を。これだけは覚えておきたいところです。そのキャリアパスが、将来結果的に変わっていったとしても、大丈夫です!
いかがでしたでしょうか?
次回は、私の好きな「キャリアドリフト(漂流)」という考え方についてお伝えしたいと思います。
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