息切れ要注意!年だから...と見落とされがちな「心臓弁膜症」の怖さ_img0
 

梅沢富美男さんが出演する「かかりつけ医で心音チェック」というCMを見たことはありますか? これは今年5月から放映されているもので、高齢者に多い心臓弁膜症の早期発見を促すCMです。日本では、高齢化に伴い心不全が増加していますが、心臓弁膜症はその心不全の一因となる怖い病気。今回相談に訪れた裕子さんの母親も、心臓弁膜症の代表的な症状である「息切れ」が見られたそう。話を聞いてみましょう。

 


日常生活の中で息切れする母、その原因は!?


79歳になる母は、父亡き後も特に大病もせず、都内の実家で一人暮らしを続けています。ところがこの夏実家に帰ったとき、母からこんなことを言われたのです。

「最近やたらと胸がドキドキして息切れがするのよ。健康のために毎朝散歩をしていたけれど、近頃億劫になってね」とのこと。ですが母もいい年だから……と気にも留めず、「後期高齢者なんだから、無理しないで家でゆっくりしていればいいわよ」と言ってその場は終わりました。

ところが数ヵ月経ったある日、健康診断で訪れた内科の待合室で、母とまったく同じ症状の病気が紹介されていたのです。目にしたのは「心臓弁膜症」という病気のポスターで、放っておくと心臓の機能が低下し、日常生活に支障をきたしたり、命に関わることもあるとのこと。

いても立ってもいられなくなり、母に連絡したところ、「散歩はたまに行ってるけど、やっぱりちょっと歩くだけで疲れるから、歩いては休むの繰り返し。だけど年だから仕方がないわね」と以前の私と同じようなことを言っています。

痛みもないので「病院に行くほどじゃない」と言われましたが、半ば強引に循環器科のクリニックに連れて行き、診ていただくことにしました。そこで母は、心臓弁膜症の1つである大動脈弁狭窄症と診断されたのです。自覚症状はあったものの、しばらく様子を見ることになり、薬が処方されました。

数ヵ月で受診に結びついたのは不幸中の幸いですが、放っておいたら手術することになっていたかもしれません。

 
  • 1
  • 2