バラエティ豊かで面白い作品が多いと好評な秋ドラマ。長澤まさみさん主演の『エルピス~希望、あるいは災い~』の登場をもって全てが出揃いましたが、一通り見て感じたのは、今回は泣くイケメンが多いな! ということ。『silent』の目黒蓮しかり、『PICU 小児集中治療室』の吉沢亮しかり……。そこでこの現象の裏に潜む時代の変化について、ちょっとあれこれ考えてみました。
目黒蓮の泣きの演技が大好評
今期のドラマでもっとも話題になっているのは、何といっても泣ける恋愛ドラマ『silent』でしょう。紬(川口春奈)と想(目黒蓮)は高校時代、深く惹かれ合って付き合っていたものの、想は耳が聴こえなくなるという難病を患ってしまったことで、紬をフリます。そんな事情はつゆ知らず、何とかどん底から立ち直った紬。8年ぶりに想と再会し笑顔で駆け寄るのですが、そこで想が泣きながら放ったのが、紬には分からない手話での「会いたくなかった、うるさい」という言葉でした。
この目黒蓮の鬼気迫る手話演技に、日本中が涙で胸を詰まらせた、と言っても過言ではないでしょう。以来、視聴率が取れないと言われる木曜22時枠において、『silent』は順調に視聴者を増やしているだけでなく、放送されるたびにTwitterのトレンド1位になるほど注目の的に。久々の正統派恋愛作品のヒットに、何となく世の中全体が喜んでいる印象すらあります。
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