素材をいかしたシンプルな調理が特徴のイタリア料理。日本人の舌に合い、華やかでごちそう献立にもぴったりです。今回は家庭でも作りやすい、でも味は本格的なレシピを『かんたん家計ノート2023』の料理研究家・堤人美さんの特集からご紹介します。
栗と豚肉のクリームパスタ
材料(2人分)
好みのパスタ※……160g
豚肩ロースのとんかつ用肉……大1枚
栗……12個
しめじ……1パック
玉ねぎ……1/2個
バター……大さじ2
おろしにんにく……少々
白ワイン……大さじ2
ローズマリー……1枝
A
|生クリーム……カップ11/2
|牛乳……カップ1/2
シナモンパウダー、こしょう……各少々
塩……適量
※今回、紹介しているのはリガトーニ(表面に溝がついた直径1.5㎝程度の円筒状のショートパスタ)。普通のスパゲッティ、きしめんに似たタリアテッレやフェットチーネなどでも合う。
作り方
① 栗は熱湯に浸して1晩おき、皮をむく。
栗は熱湯に浸してそのまま1晩おく。皮がやわらかくなってむきやすくなる。
② 豚肉1.5㎝角に切り、塩、こしょうをふる。
③ しめじは小房に分け、玉ねぎは粗みじん切りにする。
④ 鍋に湯を沸かし、塩適量を加えてパスタを入れ、表示より1分短くゆでる。ゆで汁をとっておく。
⑤ フライパンにバター、にんにくを入れて弱火にかけ、中火にして玉ねぎを加えてよく炒め、②、①、しめじの順に加えて炒める。白ワインをふり、ローズマリー、④のゆで汁カップ1/2ほどを加えて5分煮込む。
⑥ ④のパスタを加えてとろみがつくまで煮、Aを入れて強火で煮立て、塩少々で調味する。
⑦ 器に盛ってシナモンパウダーをふる。
タリアータ
材料(2人分)
牛ランプステーキ用肉……1枚(約200g)
オレンジ……2枚
にんにく……1かけ
ルッコラ……1束
バルサミコ酢……大さじ2
ミックスナッツ……20g
塩、こしょう、パルミジャーノチーズ……各適量
作り方
① 牛肉は2時間ほどおいて室温にもどす。
② オレンジは皮をむいて1㎝厚さの輪切りにし、ルッコラは4㎝長さに切り、にんにくはつぶす。
③ フライパンにオリーブ油とにんにくを入れて、弱火にかける。香りが出たら強めの中火にし、牛肉の片面に塩、こしょうを各少々ふり、ふった面を下に入れ、約1分、表面にかるく焼き目がつくように焼く。もう片面にも塩、こしょう各少々をふり、上下を返して同様に焼く。肉をとり出してアルミ箔で包み、10分ほど休ませる。
肉を焼いたらアルミ箔で包み、10分ほど休ませると、切り分けても肉汁が出すぎずおいしく仕上がる。
④ ③のフライパンをサッとふいてオレンジを入れ、中火で両面焼く。
⑤ 牛肉は食べやすい大きさに切り、④、ルッコラと器に盛り、パルミジャーノチーズを削って散らす。バルサミコ酢、塩、少々をかけ、ミックスナッツを粗く刻んでのせる。
【タリアータ】
牛肉を焼いて薄く切り、野菜やチーズとともに食べる料理。タリアータとはイタリア語で”薄く切った“という意味。
いんげん豆のハーブあえ
材料(2人分)
ゆで白いんげん豆……150g
りんご……1/2個
ディル……1枝
〔ドレッシング〕
オリーブ油……大さじ1
白ワインビネガー……大さじ1/2
マスタード……小さじ1
塩……小さじ1/4
作り方
① りんごは皮つきのまま2~3㎝大の薄切りにし、ディルはざく切りにする。
② ボウルにドレッシングの材料を入れてよく混ぜる。
③ ②にゆで白いんげん豆を入れてあえ、①を加えて混ぜる。
【乾燥白いんげん豆をゆでる場合】
乾燥白いんげん豆(分量は適量)はサッと洗って4倍量の水に1晩浸す。
浸した水ごと厚手の鍋に入れてローリエ1枚を加え、強めの中火に煮立てる。あくを除き、厚手のペーパータオルを落としぶた代わりかぶせ、ふたをずらしてのせ、弱めの中火で30分ほど豆がやわらかくなるまでゆでる。ゆで汁からとり出して使う。
★乾燥豆はまとめてゆでて、冷蔵や冷凍保存しておくと便利。サラダにするときは、食べる直前にドレッシングであえる。
『かんたん家計ノート 2023』
講談社・編
23万人が支持する『日本で一番売れている一番かんたんな家計簿』の2023年版。巻頭の第一特集は手軽に作れておいしいと評判の料理研究家・堤人美先生の「世界の味で四季のごちそう」。海外旅行になかなか行けない今日この頃、世界の国や地域の料理を家庭で旅行気分を味わってみませんか? 家庭でも作りやすい、でも味は本格的な料理を紹介しています。週末コラムは消費経済ジャーナリスト・松崎のり子氏の「貯まる家計になるヒント」を掲載。
料理制作/堤人美
撮影/嶋田礼奈(本社写真部)
スタイリング/吉岡彰子
取材・文/庄司和以
堤人美
料理研究家のアシスタントを経て独立。手軽に作れ、おいしくおしゃれなレシピに定評があり雑誌、テレビなど多方面で活躍中。『焼き肉料理』(グラフィック社)、『堤人美の 旬を漬ける保存食』(NHK出版)『ほっとくだけで味が決まる 漬けたらすぐおいしい!』(講談社)など著書も多数。