作家・ライターとして、多くの20代~40代の男女に「現代の男女が抱える問題」について取材をしてきた山本理沙。その赤裸々な声は、まさに「現実は小説より奇なり」。社会も価値観も変化していく現代の夫婦問題を浮き彫りにします。

今回お話を伺ったのは、なんとわずか1年の間に「離婚」と「再婚」したという美月さん(37歳・仮名)。さらに一度目は交際0日婚、二度目は子連れの事実婚でした。その波乱万丈な人生の裏話をこっそり語っていただきます。

 
取材者プロフィール美月さん(仮名)37歳
職業:会社経営
家族構成:既婚、1児の母
   
 


「男に振り回される人生は、もう絶対に嫌」


「自分でも、あの時はたった一年で人生があんなに変わるなんて思っていませんでした。今の夫と入籍する1年前は、前の夫と離婚するのに必死で、本当に悲惨な状況でしたから」

そう笑いながら口を開いた美月さんは、上品な顔立ちと、年齢を感じさせないモデルのようなスタイルの持ち主。早朝の取材にもかかわらず、メイクや服装も完璧に整っているため、こちらが少し怯んでしまうほど。

「シングルマザーになった時は大変でしたし、子連れの自分が、まさか急にプロポーズされるなんて信じられませんでした。いろいろと事情が複雑なので事実婚ですが、素直にすごくうれしかったですね」

美月さんは大学卒業後に上京、東京で起業するという目標を果たし、カフェを数店経営されている経営者。さらに5歳の息子さんの育児にも励まれていますが、週に1、2回はしっかりとジムに通い、食事や健康にもかなり拘っているそう。仕事だけでなく、プライベートもかなりストイックで真面目な印象です。

天が二物も与えたような彼女。それならば、たとえ離婚歴があり子持ちであっても男性は放っておかず、すぐに再婚を果たしたのも納得。

現在は沖縄の別荘と東京の二拠点生活を送っているとのことで、さぞかしご主人に愛され幸せな家庭を築いているのだろうと思いましたが……。

しかしながら美月さんは、温和な口調に少し毒を含ませながら、意外な言葉を口にしたのです。

「……でも私、男という生物を信用していないんです。今の夫にもすごく傷つけられて、二度目の離婚をしようと思ったこともありますから。だから、夫のことは愛してるけど、根本的には男の人は利用すると割り切っています。

男の人に振り回される人生は、もう絶対に嫌だから」