「ガボール・アイ」によって有効視野を広げることも可能


ガボール・アイは、加齢によって見える範囲が欠ける、狭くなるといった有効視野の問題にも効果的です。もし少し有効視野が狭くなり始めていても、このトレーニングを繰り返すと、次第にはっきりと見える範囲が広がっていきます。有効視野とは普段しっかりと見える視野の範囲をいいます。
 
前出した「ガボール・アイ」用のシートを使って行ないますが、慣れてきたら、もっと細かくびっしりと形が並んでいるもの、たとえば新聞紙などで行なってもいいでしょう。
 

 【実践法】 
まずステップ1です。左目をつぶり、右目を開けます。シートの中心を凝視します。そのまま目線は動かさずに視野を広げていき、シートの全体が視野に入るようにしていきます。シート全体の縞模様が同じように見えていれば問題ないので、ここで終了です。もし視野が欠けていたり、ぼやけて見えている部分があったりしたら、次のステップに進んでください。

次にステップ2です。シートも目線も動かさないまま、ちゃんと見えていないところと、見えているところの境目のあたりにあるガボール・パッチがどんな形かを判別してください。

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見づらい場所にあるガボール・パッチがどんな模様か、判別しましょう。その後、はっきりと見えている方向へ上のシートを少し動かして見え方をチェックしましょう。

判別できなかったら、ちゃんと見えている視野に、そのガボール・パッチが入るようシートを動かし、形を確認します。ちゃんと見えているところと、ちゃんと見えていないところの境目には、ほかにもいくつかガボール・パッチがあるはずです。それらについても同様に、まず目線もシートも動かさないまま判別を試み、うまく判別できない場合はシートを動かして確認してください。左目でも同様の方法で行ないます。
 

<参考文献>
【2P目】
Annechien EG Haarman et al . The Complications of Myopia: A Review and Meta-Analysis
Invest Ophthalmol Vis Sci. 2020 Apr 9;61(4):49
【3・4P目】
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25062751/
【5P目】
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24211819/

 

著者プロフィール
平松 類(ひらまつ るい)さん:
医師・医学博士・昭和大学兼任講師。目の健康YouTube「眼科医平松類チャンネル」(登録者13万人)を運営。日々無料で目の健康情報をアップしている。愛知県田原市生まれ。昭和大学医学部卒業。現在二本松眼科病院副院長。受診を希望する人は北海道から沖縄まで全国に及ぶ。専門知識がなくてもわかる歯切れのよい解説が好評で、メディアの出演が絶えない。NHK『あさイチ』、TBSテレビ『ジョブチューン』、フジテレビ『バイキング』、テレビ朝日『林修の今でしょ! 講座』、テレビ東京『主治医が見つかる診療所』、TBSラジオ『生島ヒロシのおはよう一直線』、『読売新聞』、『日本経済新聞』、『毎日新聞』、『週刊文春』、『週刊現代』、『文藝春秋』、『女性セブン』などでコメント・出演・執筆等を行なう。著書は『老人の取扱説明書』『認知症の取扱説明書』『1日3分見るだけでぐんぐん目がよくなる! ガボール・アイ』(SBクリエイティブ)、『人生が変わる緑内障の新常識』(ライフサイエンス出版)など多数。

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構成/さくま健太
 

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