モデルの梨花さんが手がけるトータルセルフケアブランド『AKN/R(アクニー)』が11月にローンチされました。待望の第一弾はヘアケアアイテム。シャンプー、トリートメント、セラムはすべて薬用の医薬部外品というこだわりで、これに加え2種類のブラシもプロデュースしています。
「手掛けるなら、気休めはいや。できるだけ効果を感じられるものを届けたい」と梨花さん。その言葉通り、女性の悩みに真摯に向き合い、誠実に作られたラインナップになっています。
中でも「使うことが当たり前になって欲しい」と梨花さんが話す頭皮のためのヘアスカルプセラムへのこだわり、さらに大人世代の髪に『もう一度、自信を取り戻す』ためのヒントについて伺いしました。
大人の髪を蘇らせるには
『セラム』の力が欠かせない
――髪の悩みがいくつも重なるミモレ世代は、そのケア法について模索している人が多い印象です。梨花さん自身はいかがでしょう?
私自身も髪の変化はあって、例えばうねりが出てきたり、細毛やボリュームダウンを気にした時期もありました。そうなると“なにを使う?”って考えるわけですが、やっぱりシャンプー、トリートメントに続くプラスのアイテムは必要だと思うんです。そのひとつがヘアスカルプセラムですが、育毛剤と言ってしまうと、女性としてはやっぱり隠したい存在になってしまうんですよね。でも、はっきりと言わないと本当に必要としている人には届かなかったり、気休めだと思われたり……。どう伝えるかはとても悩みました。
――確かにイメージで、使うのを諦めてしまう人、先延ばしにしようと考える人もたくさんいますよね。あと、自分には関係ないとか……。
そうですね。でも、実際のところ髪を育むのは土壌である頭皮で、そこに栄養を入れるためにはシャンプーとトリートメントだけでは補えないことが、私自身も開発の途中でよくわかってきて。だから、これからの時代は特別なケアではなく、ヘアセラムを日常的に取り入れてほしい。そして使うならきちんと実感できるものを、という気持ちから薬用のヘアスカルプセラムを作りました。
――シャンプー、トリートメントはもちろんセラムも含めて医薬部外品ということでかなりの熱意を感じますが、その分、発売まで大変苦労されたのでは?
開発まで2年半かかりました。“髪をきちんと育めるもの”として、5つの有効成分を可能な限り入れること、さらにその成分を頭皮にダイレクトに届ける処方について、それはもう全力で取り組みましたね。
――有効成分を“届ける”って、とても難しい印象です。それゆえ、きちんと届いたら未来の髪に“次こそは!”って自信が持てそうですね。
今回のセラムにはいくつかのこだわりがありますが、そのひとつが独自成分のバラ酵母エキスを配合したことです。研究の中で、このバラ酵母エキスが有効成分の効能をブースター的に促進することがわかったんです。
――保湿効果だけでなく、栄養もきっちり送り届けるということですね。なんだか新しい!
それに加えて、顔のスキンケアに用いられる『ソリューション処方』を、日本ではじめてヘアプロダクトに採用しました。これによりきちんと有効成分を毛穴の奥にまで届けることができるから、“このセラムは、決して気休めで終わらせない!”と自信を持って伝えていきたいですね。
大人の髪を蘇らせるには
『セラム』の力が欠かせない
――セラムを日常的に使って欲しいとおっしゃっていましたが、その必要性ってどんなところにあるのでしょうか?
頭皮セラム=育毛剤、育毛剤=深刻な悩みの人が使うもの。そんな風にイメージする人はまだまだ多い印象です。でも、育毛とは“髪を育てる”こと。つまり、これから生えてくる髪を健康に導いてイキイキと育てるためのケアアイテムなんです。
――正直、『発毛剤』と『育毛剤』が混同している人は多いと思うんです。育毛剤においては、ヘアロスに悩む人が使うのではなく、今の状態よりきれいな髪を育みたい人が使うべきアイテムですよね。つまり、未来の髪への投資的役割というか……。
本当にそう! 例えば、産後やストレスによる髪の変化もそうだし、年齢を重ねることで感じるボリュームの変化、細毛、歪みとか、“あれ? ちょっと今までと違うな”という不安って、ある年齢からきっと感じるものですよね。そしたらぜひ取り入れてほしい。もちろん、その前の段階からでもいいと思います。
――イメージとしてはスキンケア感覚であり、日常ですよね。顔は洗顔後に保湿するのに、頭皮は洗いっぱなしって、確かに残念……!
明日、明後日に目に見える変化はないかもしれないけれど、使い続ければ3ヵ月後、半年後、1年後の髪にきっと自信を取り戻せると思っています。この子(セラム)が肌の美容液のように当たり前のお手入れになることが私の願いですが、そのためには、同時に育毛剤が持つネガティブなイメージはどうしたら払拭できるのか……。その結果、ビジュアルや香りにまでこだわり抜きました。
――効果と同時に、気持ちを上げる存在でもあるということ?
ヘアセラムが隠したくなる存在じゃだめだと思うんです。スキンケアアイテムとして堂々とお家に置けるデザイン、そして癒しを感じる香りの調合で、“このイメージだったら使ってみようかな”って皆さんが思えたらいいなって。そんな風にセラムの存在がポジティブに変化したら、自分の髪にもっと自信が持てるようになると思うんです。
「もう一度、自分を好きになる」
そんな気持ちをプロダクトに詰め込んで
――今回発売のヘアケアには、その効果だけでなく、梨花さんの想いや優しさがたくさん詰まっている印象です。
そう言っていただけるとすごくうれしい。私自身も50歳を目前にして、正直グッとくるものがあって。だからこそ、もう一度自分を好きになる、もう一回きれいになってみよう、というメッセージをこのプロダクトにのせながら作り上げました。
――特に髪に対しては“年齢も年齢だし仕方ないよね……”と、諦めてしまいがちですものね。
確かにそうなんです。でも、今の髪と向き合い、ケアすることできれいは蘇る。するとファッションだってもっと冒険したり楽しめたりしますよね。私も髪に自信がなかったときは、着慣れたデニムに頼りがちでしたが、今はこんなシアーな素材のワンピースにも挑戦してみたいという気持ちを取り戻すことができました(笑)。アクニーを通して女性の人生が輝けるきっかけになれば嬉しいですね。
取材を終えて感じたのは、『有名モデルが手がけたおしゃれアイテム』とは一線を画す、超・本物志向のヘアケアブランドだということ。思わず私、その夜からバスルームに持ち込み、親子で存分に堪能しました(笑)。
次回は、梨花さん自身が実践するセラムの効果的な使い方や、髪のハリ感とスムースな毛流れを取り戻すブラッシング法、そして抜け毛に対する正しい向き合い方について伺います。
取材・文/小澤佐知子
構成/幸山梨奈
Comment