緊張がほぐれる中で語られた「Howling (吠える)」に込められたストーリー性


でもオーディションを乗り越えた度胸と結束力が&TEAMの強みです。続くメディア向けの個別のフォトセッションでは、お互いのポーズに突っ込みを入れたり、「キングポーズとかどう?」「カッコいい!」「かわいい!」とメンバー同士で盛り上げたり。自然なキャラクターが全開になるにつれ、会場の雰囲気もメンバーの緊張も、だんだんほぐれていきました。

ⓒHYBE LABELS JAPAN

その後たっぷり時間をとったトークコーナーから見えてきたのは、&TEAMが特別なグループであることを浮き彫りにする、いくつかのキーワードでした。

 

そのひとつが、楽曲がもつ「ストーリー性」です。トークの途中でスクリーンに映し出された『Under the skin』のミュージックビデオについて、「僕たち9人の心の中にある思いが描写されたシーンが多く、&TEAMのオリジナルストーリーにつながる映像もあるので細かいところまで楽しめると思います」とHARUAが語りました。オリジナルストーリーとは、『黒の月:灰色の都市』というタイトルのウェブトゥーンのこと。人狼というアイデンティティの下で兄弟として結束した少年たちが、世の中に対抗し互いを守りながら成長する物語です。つまり、このイベント冒頭で披露した、オオカミを彷彿とさせるグレーの衣装でのパフォーマンスや、アルバムタイトル中の「Howling (吠える)」というキーワードがすべてリンクし、ひとつの大きな世界観を紡いでいるのです。
 

ちなみに『Under the skin』のミュージックビデオには、&TEAMの先輩BTSと親交がある坂口健太郎も参加。演技に初挑戦したKが、「泣くシーンで泣けず、坂口健太郎さんに『瞬きしなければ涙出るんじゃない?』と言われてやってみたんですけど……(目が)バッキバキになったけどなかなか出ず。孤立したオオカミ少年という状況を考えて集中して演技したら泣けた。これから表現者として活動するうえで、大切な時間となりました」とエピソードを明かすと、会場から大きな拍手が送られました。