高齢の親が亡くなってしまったら、葬儀の準備や役所の手続きなど、数日の間にあらゆることを進めなければなりません。今はインターネットがあるのでやるべきことは調べればすぐに分かりますが、急に言われてどうにもならないのがお金のこと。今回の相談者・奈緒さんは、ご両親は健在ゆえ、これまで親が亡くなった時のことについて考えたことがありませんでした。ですがご友人の話を聞いて、特にお金のことが気になり始めたといいます。話を聞いてみましょう。

 


友人の話で初めて戒名を意識


私は都内のIT企業に勤める50歳の会社員です。二人の息子の受験も終わり、ようやく旅行に行ける!と浮かれた気持ちで友人の啓子に会ったところ、半年ほど前に父親を見送った彼女から、開口一番「お葬式で結構なお金がかかって大変だったのよ」という話をされました。父親は、ある日突然倒れて帰らぬ人になったというのは知っていましたが、詳しい話は聞けずにいたのです。

葬儀自体はコロナ禍ということもあって家族葬でシンプルに行い、金額的には抑えることができたそうですが、お寺で言われた寺への謝礼、お布施の額に驚いたようです。

啓子は今までお寺やお墓のことは親に任せっぱなしだったそうですが、今回は高齢の母親だけでは心配なのでサポートしたといいます。そこで初めて知ったことも多く、「戒名(かいみょう)には位があって、付けてもらうためにはお金もそれなりにかかるって知ってた?」と言われました。

戒名に位があるというのは初耳でしたし、恥ずかしながらそもそも自分の両親がお世話になるお寺がどこなのかも知りません。親の葬儀についてはあまり考えたくありませんが、そんなことも言っていられない年齢なのだと、はたと気付かされました。

自分も50歳を過ぎ、決して若いとは言えない世代。日本人の平均寿命から考えると、70代後半になる親との別れも他人事ではありません。

葬儀費用はもちろん、寺へのお布施がいくら必要なのかもわかっていない私に、そのあたりのことを詳しく教えていただけますか?

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戒名ランクを選ぶ際、守らなければならない2つのこと
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