スタイリスト福田麻琴さんが、身の回りの”愛するモノ”について語ります。

 

「利き酒」ってあるじゃないですか。
色々な種類を色々な方法で試して、その良し悪しを判断するという。
そんな風に「利き服」もあっていいと思うんです。
私、試すのも探求するのも大好きなので、きっとこの「利き服師」に向いている気がするんですよねぇ。
まぁそんな職業がないんですけど。
ただ、もしあったらまずは黒のナイロンリュックを試したいです。
きっと判断するポイントはこのへん。
重さ、デザイン、フィット感、機能性、マッチング……。

 

黒のナイロンリュックというアイテムはとにかくたくさんあるから、買う時に迷ってしまうアイテムだと思うんです。
私はこの15年間くらいの間にあれやこれやを試して、このAeta(アエタ)で5〜6個目くらい(笑)。
そしてこのアエタでちょっと気持ちが落ち着いています。
タウン用もアウトドア用も、ひと通り揃った感じがするので。
このアエタは私が持っている黒ナイロンリュックの中で一番タウン仕様。

 

その理由はまずは見た目のモダンさ。
どこにもロゴはないし、ポケットの数もファスナーの数もミニマム。
よって洗練された印象があるんです。リュックなのに!
削ぎ落とすって作業は簡単なことのようで付け加えることより難しい作業だと思います。
コーディネートもきっとそう。
ちょっと寂しくて? 物足りなくて? 何か足そう! と私達は努力しますが、本当は思い切って削ぎ落とした方が素敵な時もありますよね。
なかなかの勇気が必要なので、全員にオススメできることではありませんが、削ぎ落として素敵に歳を取りたいと心から願っています。

たかがリュックですが、されどリュックです。
たくさんあるからこそ、何を選ぶかは自分というキャラクターしだい。
ミニマムにタウンにも使えるものを選んでもいいし、アクティブにアウトドアブランドの高機能のものを選んでもいい。
絶対のポイントは、自分のライフスタイル、自分のよく着るコーディネートにあっていること。
日常で使いやすいリュックを探しているなら、よく着る服にマッチングすることが結構大切な条件です。
私は今季、ミニマルなコーディネートやアスレジャーが気になっているので、ミモレ×VASICの4WAYバッグと、このアエタが一番しっくりきています。
どちらもスーパーシンプルなので合わせやすいんです!

 

写真・文/福田麻琴
 


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