怒るのはネガティブなことじゃない。だから、怒られてもうれしい
志麻 相手のちょっとした変化に敏感であることって、大事だと思うな。近くでいつも見ているからこそ気づける変化ってあるじゃない? 気づいたら、ちゃんと教えてあげる。
ロマン うん。志麻が疲れていないかをずっと見てるよ。
志麻 ロマンも調子が悪いときはすぐに分かるから、「なんか今日、やばい顔しているけれど、大丈夫?」って声をかける。「ちょっと寝てくれば?」って促したり。
ロマン 私は顔色を見なくても、声の調子だけで志麻の体調が分かるよ。返事の仕方だけで「あ、今日はまずそうだな」って。そんなときは、ちょっと冗談を言って志麻を笑わせる。力を少し抜くくらいがちょうどいいから。
志麻 私はつい集中して根を詰めすぎちゃう癖があるんだよね。自分では気づかないから、いつの間にか無理を重ねちゃう。そんな私の性格をロマンは知っているから、緊張を解放するようなジョークを言ってくる。「この忙しいときに!」って腹を立てていたけれど、これもロマンの愛情表現なんだって気づいてからは、適当に受け流すようにしてる(笑)。
ロマン わざと怒らせるようにジャマしているんだよ〜。ガス抜きが大事でしょ。
志麻 それで私が本当に怒ることもよくあるんだけど、ロマンは全然ムッとしないよね。例えばロマンに任せている仕事でミスがあって、私がすごい剣幕で怒ったとしても、ロマンは反省はしていてもムッとした顔はしない。
自分が怒っているときに、相手の態度に少しでも反発が見えたら、余計に腹が立つでしょう? それで余計に衝突が悪化することってよくあると思うけれど、ロマンは素直に非を認めるよね。
ロマン だって、自分が悪いと分かっているときは認めるしかないじゃん。それに私は志麻が怒っていることも、うれしく感じるから。
志麻 相手が自分に怒っていることをうれしく感じるって、どういう意味?
ロマン 「感情を出してくれていること」がうれしい。隠さずに、自分の感情を伝えてくれているということでしょう? 怒られることは、自分を否定されることではないし、自分に真剣に向き合ってくれている証拠。だから、うれしい。
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