日常で感じる「ちょっとした違和感」について井戸端会議していくこの連載。ウェブマガジン「ミモレ」とその読者コミュニティ〔ミモレ編集室〕に寄せられた皆さんのモヤモヤエピソードをご紹介していきます。

今日ご紹介するのは、年々孤独感を感じるという40代読者のモヤモヤエピソードです。

「歳とキャリアを重ねるほどに孤独感が増す...」40代会社員の女性。愚痴れない・悩みを相談できない原因とは?_img0
 


「誰にも心を許せない」歳とキャリアを重ねるほどに孤独感が増す


エピソードをお寄せくださったのは、金融系企業で働くリコさん(42歳・会社員)。


金融業界で、ステップアップを目的とした転職を2回経験。プレッシャーの大きな仕事ですがやりがいはあって、がむしゃらに働き20年あまりがたちました。

30歳直前にマンションを購入。彼氏がいたこともありますが、ここ5年くらいはシングルです。そのときどき遊ぶ友達はいるし、何より仕事が第一優先の生活。なので、そこまで寂しさは感じていませんでした。

しかし、昨年くらいから急に「私ってなんて孤独なんだろう」と思うようになりました。

一時期在宅勤務が続いたことも原因の一つかもしれません。「なんだか今日は頭が痛いな」「最近話題のあのニュースが気になるな」……そんな日常生活のちょっとしたことを話す相手がいない。キャリアの悩みも、職場でのモヤモヤも、話す相手が誰もいないんです。上司や同僚には、「そんなことで悩んでるの?」と思われたくなくて言えません。そもそも職場は後輩が多く、年上の私が弱音を吐くなんてと思ってしまいます。

学生時代の友人たちは育児真っ最中。子どもの写真や家族旅行の写真であふれるSNSは、ある時期から見なくなってしまいました。この歳で親兄弟に愚痴を言うのも、無駄に心配をかけてしまいますし……。

仕事ができる強い自分でいたいという願望と、「誰かに私の話を聞いてほしい」という願望がせめぎ合っている感じです。夜、わけもなく涙が出てくることもあります。

 


「強い人」って、いったいなんだろう?


リコさん、お仕事お疲れ様です。日々大変な量のストレスを抱えながら、一生懸命頑張っている姿が目に浮かんできました。「自分に厳しくしすぎないで」、まずはそう言いたいです。

周囲の人にとって、リコさんは「仕事ができる強い人」なのでしょう。そうありたいと願い、実現しているのはリコさんの意思の強さと、たゆまぬ努力によるもの。誰にでもできることではないと思います。

しかし、「一切弱みを見せない、愚痴を言わない」ことが、そのイメージを守るために本当に必要なのでしょうか。

「強さ」という言葉には、実はいろいろな意味があります。鋼鉄のような強さもあれば、しなやかな強さもある。どちらを目指すかは、人それぞれ好みがあるでしょう。しかし、本人を幸せに導くのは「しなやかな強さ」の方ではないだろうかと思います。
 

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