カナダに来て4ヵ月後に「やる気のスイッチ」がオンに。成績もグンと上がった!

息子が遊んだ公園で撮ってきた写真。遊ぶ時間も確保し、子供らしく伸び伸びと過ごしています。

中学受験を撤退したあと、急遽方向転換して、子供と一緒にカナダ留学することを決めた我が家。カナダに来てすぐの1学期は、英語のハードルもあり、学校での学習には苦しみました。ですが、どうにかしなきゃという私の思いもあり、2学期になってからは、帰宅してから私が用意したテキストを2人で一緒にやるようにしたのです。

 

1日の中で、必ずやらなければいけないことリストに、このテキストを入れていましたが、「寝るまでの時間に、自分の好きなタイミングでやっていい」という緩い約束にしていました。すると、それが功を奏したようで、次第に私が横にいなくとも、自分の好きなときに、自分のペースで、ひとりでやるようになったのです。

息子曰く、塾とは違い、自分が落ち着く自分の家でできるのもよかったのだそう。

おかげで2学期の終わりにもらった成績表では、評価がよくなったのはもちろん、先生からも別人のように成長したことに対して、お褒めの言葉もいただきました。

「やる気のスイッチ」をオンにするには、親の変化や親子の関わりも影響

私に時間の余裕ができたことで、一緒にご飯をつくったりもするようになりました。このときはハワイアンピザを。

この変化には、子供の心の成長も感じているように思います。“ヤンチャ”だった息子も、小学校6年生の終わりごろには、かなり落ち着きましたし、先日の一時帰国で約半年ぶりに会った息子の同級生たちも、たった半年しか経っていないのに、心身ともにグンと大人っぽく変わっていました。

それを体感したことで、我が子が中学受験塾に通っていた小4、小5のころは、まだ受験を乗り越えられるほどには成長していなかっただけだと思うように。子供の成長には個人差があるし、性格の違いもあるので、中学受験をするタイミングで、しっかり成長している子もいるし、まだ成長の過程だけれど性格や親のサポートで乗り越えられる子もいる。

だから、中学受験塾に通っているのに、思うようにいかなかったり、私のように中学受験を撤退したりしても、何も落ち込むことはないと思うのです。その子の心が成長するタイミングが来たら、別人のように子供は変わります。ただ今は“そのとき”ではないだけ。そう思えるようになったら、とてもラクになりました。

ちなみに、留学したから「やる気のスイッチ」が見つかったのかと言われれば、大半は「NO」であると言えます。息子はたまたまカナダに来てから大きく成長しただけで、留学したことよりも、私が仕事のペースを落とし、息子にゆっくりと寄り添う時間をつくれたことが一番の要因だと思っています。やはり、それほど、親の存在は子供にとって大きいものだと気づかされました。

撮影・構成・文/高橋香奈子

 

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