ダンナの不満、子供の反抗期、不倫のお悩み
──私などは「駆け込み寺」と聞くと大ごとに感じてしまうのですが、実際にはどのような方が相談にいらっしゃるのですか?
「女性のための駆け込み寺」を掲げているだけに、下はセーラー服姿の中学生から、上は80代の曾孫がおられるおばあちゃままで、幅広い世代の女の人がお見えになります。
もちろん、「駆け込み寺」のイメージそのままの、パートナーからのDVに苦しんで逃げてこられる方もおられますが、ご相談の多くは「女の人あるある」なもの。ダンナがイヤ、子供の反抗期がしんどい、不倫の恋にのめりこんでしまって――とか。
あとは、長年連れ添った配偶者やご家族が亡くなって悲しみから立ち直れていない方も、たくさん訪ねてこられますね。時には男性もお越しになります。ためらいながら、「男ですけど、伺っていいでしょうか?」とあらかじめ電話で確認されて、ね。
──性別や年齢といった属性で相談内容の傾向が異なることはありますか?
いえいえ、お悩みに年齢や性別など関係ありません。先ほど触れた死別のつらさは、特に。
恋愛相談に関しては、若い女性のほうが多いかなあ。ただ、一昔前の昼ドラ顔負けのドロドロ三角関係のお悩みなんかは、意外と70代の男性もチラホラあったりしますね。だいたい男性はすでに結論が出ていて、背中を押してほしいケースが目立つんですが、女性は総じて迷いが深いという印象があります。
グチをこぼすことこそ大事!ただし相手は選んで
──女性の場合は、迷っている人が多いんですね?
皆さん、家事に育児に仕事に介護に、とフル回転で頑張っておられる方ばかり。本当に、それだけで頭が下がる。なのに、全然家族や周囲からはいたわってもらえないばかりか、ご主人のこと、お子さんのこと、お孫さんのこと、お嫁さんのこと……イライラ、クヨクヨ、モヤモヤを抱え込んで、グチをぶちまける相手すら見つけることができない。しんどいだろうなあって思います。私にも身に覚えのあることですから、なおさら。
──そうやって山積している心の問題を、どのように整理していくのですか?
グチをこぼすのって、みっともないことだと考えてらっしゃる方が多いですが、私は「グチこそ大事」と声を大にして叫びたい。ただし、相手は選ぶのがベスト。心のゴミの捨て場所・不徹寺まで足を運んでグチを盛大にこぼすのは大正解なんです。
迷いに沈む心は、ぐちゃぐちゃになった引き出しみたいなもの。爪切り、レシート、かつては大活躍したガラケー、何かのおまけのマスコット……などなど、もはやいるかどうかもわからなくなっているシロモノばかり。そんな、長年かけて溜め込んできたものをいったんグチとともに放出し、「これはいる」「これはもういらない」って心の引き出しから離してみる。「まだいる」と思ったものをもう一度整理して詰め直せば、スペースに余裕ができるし、なによりご自分がスッキリしますよね。
整理自体は、あくまでもご本人しかできません。私は皆さんの「心の整理のアドバイザー」になれれば嬉しいです。カギは、「自分でどうすることもできないことと、どう折り合いをつけるか」ですね。
うたた寝も見逃さない!自称・美人秘書の「ツイ担」が庵主さんの日常をTwitterで包み隠さず発信
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不徹寺Twitterより
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