ギャンブル依存症の夫が株で失敗、1000万円以上の損失や借金を繰り返し、さらに義母との関係が悪化したことで離婚を決意した珠美さん(仮名)。
離婚後に出会ったのは高学歴・高収入で元夫とは正反対の堅実な年上男性でしたが、その正体は「究極のケチ」。事実婚関係でお子さんも授かりましたが、2人の関係は「水光熱費4万円」が原因のバトルで泥沼離婚へと向かいます.......。
前編
「「男の子を2人産んでおいて、よかった」火葬場での義母のセリフに戦慄...嫁を襲う姑の奇行とは」>>
中編
「エリートなのに「究極のケチ」...妻の連れ子を“時給で世話”する再婚夫。恐怖のエクセル請求の実態」>>
職業:飲食店経営
家族構成:高校生の息子と娘、5歳の息子
「4万円」を巡り、冷戦状態に突入した夫婦
「夫婦関係が崩壊するきっかけなんて、些細なことなんだと実感しました。私たちの場合は水光熱費のたった4万円を払う・払わないの喧嘩。彼がもともとケチであることは十分わかっていたし、過去にはもっとムカつくことや納得できないお金問題もたくさんあったはず。でもコロナ禍のピリピリしたタイミングで、たった4万円が致命的な大喧嘩に発展したんです」
珠美さんはもともと、家計は夫婦で折半(と言っても珠美さんの負担がやや多め)、さらに育児家事はほぼ妻の負担であることに理不尽さを感じていましたが、けれどその不満は夫への愛で相殺されていました。
好きだから、多少の不満は目を瞑る。好きだから、自分を犠牲にしても我慢できる。誰しもそんな経験はあるかと思います。そんなパワーを生み出す愛が、珠美さんは4万円を巡る喧嘩の際に、みるみる冷めていったそう。
「私は彼の離婚直後、弱った彼を支えるため住む場所を提供したり、身の回りのお世話をしたり色々と尽くしてきました。もちろん私が好きでやったことですが、かなりのお金もかかっています。でも彼は、私がコロナの影響で400万円の赤字が出ているのもわかった上で、たった4万円も助けてくれなかった。それどころか、上から目線で説教され、人間否定のような発言までされ……。
好きな人が困っていたら助ける、そういう感情がないんだ。この人とは価値観がまるで違うんだと痛感したら、やけに冷静になって。100年の恋も冷める、というのはああいう感覚を言うんですね」
もともと感情をあまり表に出す性格ではない珠美さんは、いったんその場の喧嘩が収まると、表面的にはこれまで通りの生活に戻りました。水光熱費の4万円も結局ご自身で支払われたそうです。
しかし心の中では、すでに夫と事実婚解消の決意をしっかりと固め、夫婦は冷戦状態に入ったのです。
Comment