【まさに白一色!気品あるワントーンコーデ】
2019年6月「日本学士院第109回授賞式」にて

2019年6月17日、東京都台東区・日本学士院にて。写真/JMPA/小学館

石原裕子さん:こちらはまさに、全身白で統一したコーディネート。テーラード襟からスーツの裾、帽子のリボンにもに全部ブレード(ジャケットの襟などに用いるテープ飾り)をあしらってアクセントにされています。このテーラードスーツは「ピークド・ラペル」と呼ばれる襟のデザインで、下襟が上向きに尖っているのでシャープな印象で着こなせます。

この帽子はボーラーですね。帽子の上が丸くなっていて、ブリム(帽子のつば)は上にめくれるように立ち上がっているのがボーラーの特徴です。チャップリンが被っている帽子というとピンとくる方も多いのでは? 現在放送中の朝ドラ「らんまん」の主人公が被っているのもボーラーですね! この帽子は浅く被ると可愛らしく、深く被るとクールに……と、被り方で印象が変わる帽子です。

雅子さまはいつも帽子を深く被られていて、辛口で凛とした印象を演出されています。帽子の生地もスーツと同じものを使うのが雅子さまの定番。雅子さまはお帽子とお洋服は対のものであるというお考えで、素材も含めて、常に統一感をお出しになろうと考えられていますね。

【関連記事】
雅子さま「初夏のホワイトの装い」皇后の品格ある装いから24年前のパンツスーツまで>>

 


【ワントーンのジャケットスタイルも細やかなデザインで印象を変えて】
2022年10月「鉄道開業150周年の記念式典」にて

2022年10月6日、東京・東京ステーションホテルにて。写真/JMPA

石原裕子さん:このスーツの襟は「ノッチド・ラペル」といって、下襟の角度が下を向いています。ピークド・ラペルのジャケットに比べ、優しい印象で着こなせます。同じテーラードでも表情が違いますよね。

2022年10月6日、東京・東京ステーションホテルにて。写真/JMPA

この帽子もボーラーですが、ブリムの立ち上がりも丸みがあってふんわりとしたデザインです。襟のデザインとバランスをとって、全体的に柔らかな印象に仕上げていますね。

【関連記事】
【雅子さま】鉄道開業150周年記念式典ではエレガントなピンクベージュを。淡く美しい「ペールトーンの着こなし」7選>>