スタイリスト福田麻琴さんが、身の回りの”愛するモノ”について語ります。

 
 

週末の公園、なんなら街中で、レギンスをボトムとして愛用している人を見かけるようになりました。
外国人旅行者が増えてからはなおさら、もうレギンス一丁に驚くことは無くなりました。

 

レギンス……。
今となっては一部の地域ではボトムとして市民権を得ているこのピッタピタのパンツは、360度ノッビノビで、程よい着圧が気持ちよかったり、穿いて
からしばらくすると、あまりの快適さに穿いているのを忘れてしまうほど。
そんな着心地の良さも相まって、一気に人気アイテムとなりました。
最近のトレンドで私が一番急成長していると感じるのが「アスレジャーファッション」です。
コロナ禍、私達は健康についてよく考えるようになったし、大好きなファッションとどう組み合わせたらいいのか、そんな企画やコーディネートを女性誌でよく目にするようになりました。
今までは、普段着とスポーツをする時のファッションは分けられていましたが、ちょうどそれがドッキングした感じ。
韓国ファッションに通じるものもありますが、ジムに通う時のスポーツミックスな雰囲気が、なんとも意識高そうでかっこいい! と、なったのではないでしょうか。
そこにスムージーやヨガマット、ヘッドフォンを持っていたら、もう小道具も完璧。
どっぷりとその世界につかれます(笑)。
このファッションはどこで発祥して、こんなにも世界中を虜にしたのかは定かではありませんが、私がレギンスを初めて知ったのは、コロナよりもっと前、旅行したハワイで。
まるでジーンズを穿いているかのような感覚で、たくさんの人がレギンスを穿いていました。

 

衝撃。
え? これ一枚で穿いていいヤツなの?
みんながみんな、上に合わせるパンツやスカートを穿き忘れているとは考えにくく、これはボトムスなんだ、と認識しました。
そして偶然にも同じ頃、アメリカ在住の弟のお嫁さんが一緒に旅したカナダにこのレギンスをボトムスとして穿いていたんです。
ちょっとちょっと、上にはくの忘れちゃってるよ!
またまたそんな考えがよぎりましたが、アメリカ本土でも週末レギンスは当たり前だそうで。


そんなお嫁さんが穿いていたのがルルレモンです。
そしてルルレモンはカナダ発のブランド。
もう挑戦しないなんて選択肢は残っていませんでした。
カナダの田舎町の小さなルルレモンのブティックで試着したが最後、私もこのボトムスの虜になってしまいました。
今では月2のピラティスで、週末の朝の散歩で、夏はワンピース、冬は太いパンツの下に、しのばせています。
汗での不快感もないし、防寒にもなる、ノーストレス!
もはやシーズンレスで着回せるスーパー便利アイテム。
まだお尻を丸出しで街を歩く勇気はありませんが、それでも私はこのレギンスとうまく付き合っていきたいので、しばらくはオーバーサイズのトップス探しに奮闘することになりそうです。
それもまた楽しいのよね。


 

写真・文/福田麻琴
 


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