スタイリスト福田麻琴さんが、身の回りの”愛するモノ”について語ります。

 

かご好きはとどまることを知らないようでして(笑)。
ミモレストアでも人気の山葡萄のかごバッグですが、材料の調達にもう少し時間がかかりそうなので、その間に何か違うかごを……と、軽い気持ちでアイデアを出してみたのですがサンプルができあがってくると、これはもう定番にしたいくらい! 素敵なものができあがりました。
日本のかご、第二弾は「くるみ」です。
私も以前、加根古工房さんのかご編み教室で編んだことがあるのですが、山葡萄よりかたそうな見た目でしたが、水分を含むととてもしなやかで編みやすかったのを覚えています。
平たいヒゴは表と裏とで色が違い、今回はその色を楽しめるよう組み合わせにしました。
白っぽい表面と黒っぽい表面を組み合わせることで表情が出て、まるでキャンバスとレザーのコンビバッグみたい!
縦横を隙間なく編んでいく伝統的な網代編みは丈夫なので長く愛用できそうです。

 
 

この“ずっと使える“というのが、私がかごバッグを好きな大きな理由です。
洋服や靴やバッグなど、私達が身につけるものの多くは消耗品だと思いますが、買って、消耗して、捨てる……そのサイクルがなんとなく今の気分とは違っていて、どうしたらものを長く使えるかを最近よく考えるんです。
するとトレンドではなく“育っていくもの“に目がいきます。
経年変化するもの、使えば使うほど馴染むもの、味わいが出るもの、修理できるもの、古びないもの……。
そんなもの達が私が考える“ずっと使える“ものです。
そしてかごバッグはまさにそれにピッタリ!
さらにハンドメイドというあたたかさも加わって、どうしても愛着が湧いてしまうんですよねぇ。
そして忘れてはいけない“軽くて丈夫“という特徴。
この軽いって、昔は“できたら“軽い方がいい、とものを選んでいましたが、今となっては必須条件!
試しに持ってみて、重かったらそれより先はありません。
そのくらい大切な条件に。
もはや“可愛い“よりも優先したいくらい!(笑)。

 

このくるみのかごバッグは修理もできるので、何か困ったことがあったら加根古工房さんに相談できるのが嬉しいところ。
これから選ぶもの達は、壊れたから捨てるのではなくて、壊れても直せるものを選んでいきたいものですね。
ブランドのアイデンティティが詰まったイットバッグも大好きですが、最近は育てていく楽しみをバッグに求めるようになってしまいました。
デニムでもサマードレスでも着物でも。
今のところ自分が好きなコーディネートで合わなさそうなものは見つからないので、これから出番が多くなってきそうです。
10年後、私か、このかごバッグか、どちらが素敵に経年変化!? しているか、今から楽しみです

 

使うほどに美しく変化する【くるみのかごバッグ】は、深みのある色合いとモダンな表情が魅力!>>
 

 

写真・文/福田麻琴
 


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