<かけ算3>
アパレル販売員×営業力=インサイドセールス

「アパレル販売員」の次なる道とは?幅広い知識と経験とスキルのかけ合せを考えてみた_img0
 

お客様との関係構築力があり、会話からニーズを引き出すことに慣れているアパレル販売員は、そのスキルに営業力をかけ合わせることで、企業の「インサイドセールス」としても活躍できると思います。

インサイドセールスとは、Webマーケティングなどで獲得した見込み顧客に対して、メールや電話、Web会議ツールなどを用いながら、非対面で行う営業活動のこと。自社製品・サービスに対する知識と理解、商談の流れなどを学ぶ必要はありますが、基本的には何か課題を抱え、それを解決するサービスを探しているお客様の話を聞くことが業務の重要なポイントになります。インサイドセールスは、アパレル販売員として日頃から行っていることを横展開しやすい職種と言えそうです。

もし、営業力を具体的に学びたい場合、下記のような資格がおすすめです。

販売士
小売業を中心に、販売に必要な商品知識や販売技術、仕入れ、在庫管理、マーケティングなど、基本的な知識から高度な専門知識までを身につけられる資格です。

● 営業士
マーケティングや営業のスペシャリストであることを証明する資格です。初級からマスターまで、3つの級数があり、初級では営業担当者として必要なスキルや基本的な方向性を学ぶことができます。

● 営業力強化検定
営業を行う際に必要な基本知識を体系的、網羅的に理解できる検定です。マーケティングや顧客対応力、営業提案力、情報管理の知識や技術を学ぶことができます。

これらの資格を実際に取らずとも、テキストで学ぶだけでもかなり勉強になると思います。

また、インサイドセールスはWebマーケティングとも密接に関係した業務。見込み顧客数やアプローチできた顧客数、成約率などについて、マーケティング担当者とデータを突き合わせながら今後の戦略について話し合うことも多いものです。ビジネス統計スペシャリストやネットマーケティング検定、マーケティング検定などの資格を通じて、データの見方や扱い方について基本的な知識を学んでおくと、実務の中でも大いに活かせると思います。

店舗での販売員から、インサイドセールスへ活躍のフィールドを移すこともできるようになると、働く時間や場所の選択肢も増えて可能性が広がりそうですね。

 

<かけ算4>
アパレル販売員×MAツールの知識=カスタマーサクセス


アパレル販売員として日頃から行っている、お客様への細やかな気配りやニーズを引き出すコミュニケーション、お客様の状況を踏まえた提案、自身の目標達成に向けた行動計画の策定といったスキル。これらは「MAツールの知識」とかけ合わせることで、法人向けに製品・サービスを提供する企業のカスタマーサクセスとして働く道が見えてきます。

カスタマーサクセスとは、自社製品をすでに導入している企業に対して能動的に関わることでお客様の疑問や不安を都度解消し、長期的に良好な関係を築けるようなコミュニケーションを行う職種のこと。お客様の抱えている課題内容や担当者名、受注日など、あらゆる顧客情報を管理する「MAツール」と呼ばれるシステムを使えるようになると、アパレル販売員として培ってきたスキルを活かしながら、新たな働き方を模索できるかもしれません。

MAツールにはさまざまなものがあるのですが、特に「Salesforce」や「HubSpot」という多くの企業が導入するツールには、認定資格の制度が設けられています。無料で受講できるものもあるため、気になる方はぜひ一度調べてみてはいかがでしょうか。
 

<かけ算5>
アパレル販売員×洋服の手入れの知識・スキル=服に関する悩みを任せられるクリーニング店

「アパレル販売員」の次なる道とは?幅広い知識と経験とスキルのかけ合せを考えてみた_img1
 

アパレル販売員の仕事の中で、お客様から洋服の手入れについて相談を受けることもあると思います。その「洋服の手入れ」に関する知識を専門的に高めていくと、クリーニング店での活躍も見えてくるかもしれません。特に、近年サービス事業者が増加している宅配クリーニングで、身につけた知識を活かしながらお客様からの問い合わせに対応するコールセンター業務などを担うことができるのではないでしょうか。

洋服の手入れに関する専門的な資格としては『洗濯ソムリエ』で洗濯やアイロンなど衣類を長く愛用するためのポイントが学べます。また、国家資格『クリーニング師』というものもあり、洗濯物の処理だけでなく衛生関係の法律なども絡めた知識を得られます。各都道府県のクリーニング組合では、クリーニング師試験に向けた勉強会や講習会が開催されているので、仕事をしながら学んでいけそうです。