自己肯定感を重視する今の子育ての風潮は正しいのか?

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子どもの発言や行動は頭ごなしに否定せず、どんな言動でもひとまず受け入れて自己肯定を高めてあげる──今はこのような子育てが主流となっていますが、この風潮にモヤモヤを感じたことはないでしょうか?

 

「ワガママ人間になってしまわないか?」「認められてばかりだと打たれ弱くなってしまうのでは?」。このような疑問や不安を抱えている人も多いと思いますが、そう考えてしまうのは、「自己肯定感が高い=自信満々」「認める=甘やかす」といったように少し間違った解釈をしているからかもしれません。

その間違いを是正し、子どもの自己肯定感を正しく育てる方法を教えてくれるのが、天野ひかりさんの著書『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』です。本書を読むと、子育ては「認めるor認めない」「ほめるorほめない」といった二者択一ではなく、二者の間にはきめ細かなグラデーションがあり、そこから適切な対処を選ぶことが大切であることがわかるでしょう。といっても、それが決して難しいものではないことも、読んでいただければわかると思います。

そこで今回は、自己肯定感の正しい定義について書かれた部分と、子育ての具体的な実践法について解説した部分をご紹介したいと思います。