ポジティブシンキング、自己肯定──言い方は少し違っても、いつの時代も本やテレビといったメディアは明るく前向きに生きることを推奨しますよね。裏を返せば、いつの時代もネガティブな思考に引っ張られて苦しんでいる人が多いということだと思いますが、そこで紹介されるポジティブ実践者のライフスタイルが自分とかけ離れていたり、前向きになるやり方が実践的でなかったりと、いまいちしっくりこなかったという人も多いのではないでしょうか?
そんな人にお勧めしたいのが、『暮らしのおへそ』編集ディレクター・イチダさんこと一田憲子さんのエッセイ『明るい方へ舵を切る練習』です。本書の冒頭において、一田さんは自身が元々ネガティブな性格であること、他人の評価が気になる怖がりであることを正直に語り、その上で「明るくなる」ための練習に励む日々の様子をつづっています。
そう言うと壮絶な奮闘記を想像してしまいますが、実際に書かれているのは日々の些細な出来事だったり、一田さんがふと思いついたことだったりで、その力の抜け具合が心地よく、筆者はほっこりと温かい気持ちになりました。
そこで今回は、明るくなるための練習が人生にどのような影響を及ぼしたかを探るべく、一田さんを直撃。「練習中」とは思えないほど明るく、笑顔にあふれたインタビューとなりました!
著者プロフィール
一田憲子さん(いちだ のりこ)さん
1964年京都府生まれ、兵庫県育ち。編集者・ライター。OLを経て編集プロダクションへ転職後、フリーライターに。暮らしまわりを中心に、書籍・雑誌で執筆。独自の視点による取材・記事が人気を得ている。『暮らしのおへそ』『大人になったら、着たい服』(ともに主婦と生活社)では編集ディレクターとして企画・編集に携わる。著書多数。近著に『人生後半、上手にくだる』(小学館クリエイティブ)、『もっと早く言ってよ。50代の私から20代の私に伝えたいこと』(扶桑社)がある。
ブログ「外の音、内の香」:https://ichidanoriko.com/
写真と共につづられた一田さんの日常風景
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