自分も大変だったから、困っている人ために何かできることを


河井:僕は母子家庭だったので、自分の置かれた状況を恨んだ時期もありましたし、嫌やなぁって思う瞬間もいっぱいありました。でも、世の中には急にご両親が事故やご病気で亡くなられたりとか、選べない環境の中で親がいないっていう子どもたちもたくさんいると思うんです。そういうところに目を向けられるようになりたかったんです。でも、僕は世界の子どもを救うほどの器ではないし、地球環境のことを考えられるような頭もない。だからせめて、自分が生まれ育った環境の延長線上でできることは何かなっていうのを考えたときに、児童養護施設への寄付ができたらいいなと思いました。

──これからも寄付は続けていく予定ですか?

河井:もちろんです。やっぱり日本ってチャリティーとか寄付っていうのにまだまだ抵抗があると思うんです。売名行為とか綺麗事ばっかりとか、何を言われても僕は正直何も思わないんですよ。別に偽善でも何でもいいと思う。できる限りやれることをやるだけ。あとはひとりでやれることは多分知れてると思うので、いろんな人を巻き込みながら、協力してもらいながらやれたらいいなと思っています。あとは継続するっていうことがすごく大事かなとは思っていますね。

「売名と言われてもいい」貧困家庭で育ったアインシュタイン河井ゆずるが児童養護施設への寄付を続ける理由_img5

 

インタビュー前編
家族のため仕事5個掛け持ちで過労に...一度は芸人を諦めたアインシュタイン河井ゆずるが夢を掴むまで>>

 

取材・文・構成/ヒオカ
撮影/日下部真紀
 

「売名と言われてもいい」貧困家庭で育ったアインシュタイン河井ゆずるが児童養護施設への寄付を続ける理由_img6