本音で話さない

子に「将来、何になりたい?」とは聞かない。「好き」と「得意」を伸ばす親がやっているルールとは?_img0
写真:shutterstock


伸ばせない親:ネガティブな気持ちをそのままぶつける
伸ばす親:ポジティブな気持ちに変換して伝える


「モテ親」になろう


娘が生まれたとき「可愛すぎる!」と感動した私は、なんとか娘とのいい関係をずっと保ちたいと思いました。恋愛で言えば、娘に「モテ続けたい」と思ったのです。お互いが相手にとって魅力的な存在で、お互いに依存することなく向上し続けることができれば、恋愛は長続きします。上から目線で「~~しなさい」と相手に指示する人間がモテないのは自明の理です。言わずに「この人のために何かしてあげたい」と思わせるのが恋愛の鉄則です。

「勉強しなさい」「宿題しなさい」と言わなくても、1人で机に向かってくれたら⋯⋯。
多くの親御さんから相談を受けます。これに対する回答はシンプルで、恋人にされてイヤなこと、恋人に嫌われるようなことはしない、これに尽きます。「子どもにモテる」親に変われば、子どもも変わります。ここで「モテ親」になるための極意を3つお伝えします。

 

①本音で話さない
「本音で話さない」イコール「なんて心が通っていない冷たい関係なの!」と思うのは早計です。「本音で話さない」とは、「思ったことを言葉にしてそのまま全部ぶつけたりしない」ということ。

私自身、娘が小さい頃から、会話の中では思ったことの60%くらいを伝えるようにしていました。たとえば恋人に疑心暗鬼になって「浮気してるんじゃないの?」という気持ちをぶつけ続けたら、お相手は自分が信頼されていないことに不信感を抱き、破局することもありえます。
それなのに、親子の場合は破局しない、という関係に甘えて、感情をだだ漏れにしてはいないでしょうか? いくら幼くても、子どもは親とは別人格と認識して、我が子を個人として尊重することは基本だと思います。

親子という関係に慣れきって、言い方がきつくなる、要求が多くなる、遠慮がなくかわいげがなくなる……いずれも恋愛だったらありえないですね。「~~はもう終わったの?」「早くしなさい」「まだ?」「もう、何やってるの!」「いいかげんにしなさい」――。

これが恋愛中だとしたら、ドン引きを通り越して、逃げ帰りたくなります。でも、実際に、ラブラブモードいっぱいの子どもに対して、そんなことを無意識にしていませんか? 子どもはママやパパのことが大好きで、いつだって認めてほしいと思っています。同じ内容も、言い方ひとつで、相手の受け止め方は変わるものです。

【 親ができること 】
具体例を出して子どもをほめます。「~~ができてすごい!」「~~を頑張っていてかっこいい!」子どもの価値観を肯定したうえで、親の言いたいことを持ち出しましょう。