――すごい大転換ですね!いくら覚悟を決めても、それを実践できる人はなかなかいないと思います。

ekkyさん 僕の場合ですが、高校入学後は常に、アニメやゲームの主人公のように“人気者で勉強ができる”っていうキャラクターを頭の中でイメージしながら振る舞うようにしていました。それに、“どうやったらうまくいくだろう”って考えながら常に行動するようになりましたね。

これ、実は引きこもり時代の経験が役に立ったんです。パソコン通信は顔が見えない相手とのコミュニケーションだったので、いつも「相手は今、どういうことを考えているんだろう」って考えながら接していたんですよね。そのおかげで、相手の気持ちがわかるようになったのかもしれません。多分、普通に学校に通って過ごしていたら気づかなかったんじゃないかなって思います。

 

――ekkyさんにとっては、パソコン通信がセーフティーネットのような役割を果たしたのですね。

ekkyさん そうかもしれません。それで段々と自信もついてきて、簿記やパソコンの資格も取れて、最後には生徒会長まで務めました。その後大学にも行きました。高校までは“周りよりも2年遅れている”っていう気持ちが多少はあったんですが、大学は浪人している人もそれなりにいるので、遅れているっていうコンプレックスは感じなくなりましたね。やっと普通の人と同じスタートラインに立てた気分でした。