EXIT
2017年12月22日結成。りんたろー。と兼近大樹からなるお笑いコンビ。2018年11月には吉本興業所属芸人で最速となる結成11カ月でルミネtheよしもとでの単独ライブを開催。「ネオ渋谷系漫才」と言われるチャラい芸風が特徴。りんたろー。は「自分を大切にする練習 コンプレックスだらけだった僕が変われたすべてのこと」(講談社)を出版し、美容芸人としても知られる。介護職を8年経験するというチャラくない一面も。兼近大樹は小説「むき出し」(文藝春秋)で小説家デビュー。「兼近大樹 1st写真集 『 虚構 』」(ワニブックス)が大ヒット中。

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貧しくても苦ではなかった下積み時代


──りんたろー。さんは下積みが長かったんですよね。

りんたろー。さん(以下:りんたろー。):10年ぐらいですかね。今みたいな楽しさを知らないから、辛かったとはあんまり思わなかったです。寝れなかったし、バイトは超入れてましたけど、それが普通でした。介護の仕事をしていましたが、夜勤しながらネタを書いたりとかしていました。そういう経験が今でも生きてるなって思うときもあります。

 

──兼近さんは下積み時代はありましたか?

兼近大樹さん(以下:兼近):4~5年ありました。でも、月10万円稼げたら余裕で生きていけたんです。シェアハウスだから、家賃は月3万円くらい。極貧だった幼少期からの経験で、お金がなくても生きていけるっていうのを知ってる。だからあんまりお金に執着がないんです。売れてなかったけど、なんとも思ってなくて。楽しいなぁだけ。そしたら急に売れました。

──下積みでめっちゃ苦しいというのはなかったんですね。

兼近:なかったです。生活できない、ご飯抜いたとかは余裕でありましたけど。苦しくない、普通のことです。

りんたろー。:兼近くんは家ないときもあったよね。

 

兼近:公園とか、外で過ごしていました。ホームレスだったとき、前の相方が働いていたバーのオーナーさんに拾ってもらって、その人の家で居候していました。前の相方が、「相方が外で寝泊まりしてます」ってオーナーに話したらしくて、「オーナーが小遣いやるから来いって言ってるよ」って言われて。バーに行って、ここまでいくらかかったんですよって言って交通費を請求したら、オーナーに「なんだお前、面白れえな。そんなやついねえよ」って言われて。5000円もらったから、「その分を手伝いますよ」って言ったら、「バイトしてくれよ、時給弾むぞ」って言ってくれて、そこでバイトするようになりました。