スタイリスト福田麻琴さんが、身の回りの“愛するモノ”について語ります。

 
 

こやつとは何ヵ国一緒に旅してきたでしょうか。
もちろんデイリーに東京でも使いますが、あまりにも旅のお供をしてもらっているので、私の中では旅バッグ。
欠かせません。

旅は非日常を味わえるものでもありますが、その中で工夫しながら、どうにか普通っぽく過ごすのが好きです。
“暮らすように旅する“なんて言いますがまさにその感じ!
いつもと違う言葉、文化、ルールに、心はめちゃくちゃ焦っていても、なんでもないかのような顔をして平静を装う(笑)。
これは全然おすすめじゃありませんが、このやり方をマスターすると“暮らすように旅する“はわりとすぐ叶います。
えー!!? というシーンがたくさんあるのが旅の醍醐味でもあるわけで、その驚きをちゃんと感じようと。
その為にも旅してる最中はいつもより快適じゃなくちゃ。
他に気を取られている場合じゃないんです。
歩きやすい靴、シワが気にならない服、両手が空くバッグ!
これがあれば完璧。
(できたらアクセサリーやスカーフなど、雰囲気を変えられる小物も!)

荷物をたくさん持っていきたくないのでバッグは大体これと布のエコバッグの二つ。
少数精鋭で過ごしたいので、ピクニックからちょっといいレストランまで付き合ってもらえるデザインと素材が大切です。
高級バッグはそりゃかっこいいけど、その知名度から大きなロゴや誰もがわかるブランドらしさは旅先によって不向きな場合も。
それにピクニックで汚れを気にして芝生の上に置けないのもなんだか違う。
イザベルマランのOSKANは全てにおいてほどよいんです。
汚していいという意味ではありませんよ(笑)。
丈夫で、でもエレガントで、合わせやすい。
Tシャツにデニムから、リトルブラックドレスまで、なんだって受け止めてくれるんだから!
知る人ぞ知る! そんな雰囲気も楽しんでいます。
ショルダーでも斜めがけでも、服によって持ち方を変えることもできるのでシーズンレスなのも嬉しい。
暑い国も寒い国も一緒に旅してきました。
そして今のところ修理経験なし。
優秀すぎる!
少しの傷はありますが、むしろ経年変化を楽しめます。
これからもこのバッグとたくさん旅するつもりです。
私のとんでもない大きさの長財布を受け入れてくれるのは君だけなのよ〜(笑)。

 
 

写真・文/福田麻琴
 


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