「アラフィフの壁」を無理なく、軽やかに越え続ける漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんが、自らのアンテナに引っかかった事象を紐解く連載です。物価高の波が収まる気配が全くありませんが「それでもオシャレはしたい……!」というなめ子さん。春夏に引き続き、スタイリスト室井由美子さんにユニクロの秋冬最新アイテム着こなしを伝授していただきます。第1弾はメンズアイテムにも掘り出し物多数、Uniqlo Uを着こなします。

 

今回のスタイリング裏テーマは「某大女優さんをイメージ」です


物価上昇が激しい昨今、ユニクロのチラシを家で眺めることで少し心の安定を得ています。秋冬のユニクロコーデ企画第一弾。UNIQLO : Cが話題ですが、Uniqlo Uも、安定の洗練されたデザインやクオリティをキープしています。

さっそく、スタイリストの室井由美子さんのコーディネイトを試着させていただきます。「今回は某大女優さんをイメージしました」とプレッシャーをかけられ、とても到達できないと思いながらも、クリストフ・ルメールの上質な世界観に包まれたいです。

 

室井由美子さん
mi-molletでもおなじみの人気スタイリスト。1977年生まれ、身長155㎝。シンプルで、ほんのりモードが漂うリュクスなアイテム選びとスタイリングに定評がある。
インスタグラム @yumikomuroi
YouTube:「ムロリンchannel」

 

上質ニットとステンカラーコートで、冬の東海岸の社会人留学生になった気分?


1着目は、ステンカラーコートを使ったコーディネイト。コートは細かいチェックなので、柄感が目立たず、中に着るものも選ばなさそうです。気候変動の影響で、日本は秋と春がなくなりつつあるので、薄手のステンカラーコートは着用機会があるのかという思いがよぎりますが、インナーのニットやヒートテックが暖かければ冬でもいけそうです。ニットは、袖のポワンと膨らんだデザインがポイント。さすがフランスのデザイナーはニュアンスを出すのがうまいです。

ステンカラーコート(グレー)¥12900、プレミアムボリュームスリーブセーター(グレー)¥4990、ドレープストライプシャツ(ナチュラル)¥3990、ブラッシュドジャージーパンツ(ブラウン)¥3990/ユニクロ ユー(ユニクロ一部店舗とオンラインストアで販売)

「ニットはプレミアムラムというチクチクしにくい細い羊毛で編まれていて、肌触りが良いです」とおっしゃるのはユニクロPR担当さん。ストレスが多い世の中なので、ニットくらいは快適に着たいです。「コートは生地自体にハリがあるのがポイントです」とのことですが、たしかに着るだけでシュっとするデザインです。

室井さんは、「全体的にメンズっぽい雰囲気ですが、ニットのお袖がふわっとしたところで女っぽさを出しています。バーガンディーの靴下も効かせています」と、高度なテクニックを教えてくださいました。また、白っぽいストライプシャツが顔色を明るく見せてくれています。「ダークカラーの中に白っぽい色を挟むことで軽さを出しました」と、室井さん。

 

このコーデを見守っていた撮影スタッフから、「ボストンっぽい」という声をいただきました。行ったことないですが、冬の東海岸の社会人留学生になった気分です。

 
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