前回、クラウディア・シファーのランウェイ・カムバックをお伝えしたばかりですが、「他のスーパーモデルたちの現在も見たい」と思っていた方は多いはず。そんな期待に応えるように、満を持して、90年代に世界中を魅了した元祖スーパーモデルたちが(ほぼ)全員集合しました。

写真:ロイター/アフロ

フランス・イタリア・スペインの3誌合併版「ヴァニティフェア」最新号のカバーに登場したのは、クラウディアにクリスティ・ターリントン、シンディ・クロフォード、カーラ・ブルーニ、ステファニー・シーモア、クリステン・マクメナミー、そしてナオミ・キャンベル。

 

さらにこの表紙はトリプルカバーになっていて、折り込み部分を広げると、そこにはリンダ・エヴァンジェリスタ、ヘレナ・クリステンセンのほかに、アンバー・バレッタやキャロリン・マーフィーなど、懐かしの人気モデルたちがズラリ。圧巻!


スライドすると折り込み部分が見られます。ローレン・ハットンやミラ・ジョヴォヴィッチまで。多様性をかなり意識した人選ですが、よくこのメンツを揃えられたなぁと。この号に賭けた気合いが伝わって来ます。

この画像をポストした同誌のインスタグラムアカウントでは、今回のカバー写真について、こう説明しています。

「美の革命が起きている時代に、なぜまだ完璧な女性がトレンドを決定しているのでしょうか? (中略)このトリプルカバーと長編記事はゴージャスなトップモデルたちの叙事詩ですが、これは、背が高くて細くなければいけないという美の基準を押し付けてきた反省でもあります。

しかしこの10年間で包括的な多様性に無関心ではいられない美の概念のおかげで、異なる体型や形状、年齢を評価することを学んできました。不条理なことに、多様性はトップモデルたちの美しさと関係しています。けれど美しさは私たちを怖がらせたり脅かしたりしてはならないのです」。

そして最後に、「他人の美やボディを見るときに、ジャッジするのはやめよう」と綴られています。

そうは言うけれど、この時代のスーパーモデルって、それぞれ個性に満ち溢れていて、その後ブームになったヴィクシーモデルほどには画一的ではなかった気がするのですよね。今回のカバーにはいないケイト・モスのように小柄で、スレンダーで、少年のような魅力を持つタイプも人気でしたし。

2000年のミラノコレクションに出演した際のケイト・モス。写真:Sean Cunningham/Camera Press/AFLO

全員がもはや次元が違う美しさだったので、自分と比べるだなんて気持ちにもならず、ただただ、「美しい……」と写真を眺めては崇める対象だったような。

もちろん、そこからさらに美のスタンダードが多様化して、さまざまな人々がモデルとして活躍できるようになったのはいいことなのですが。あれはあれで、華やかでいい時代だったのではないかなぁとも思います。

 

前回記事「「モデル界のレジェンド」クラウディア・シファーが、5年ぶりにランウェイに登場!」はこちら>>

 
  • 1
  • 2