北欧のひとたちがご機嫌に料理を続けられている理由は?
料理は簡単なものでいい。無理をしなくていい。
今ではわたしも心からそう思うようになりました。子どもが生まれて忙しくなってからは、頭で呪文のように唱えています。褒められたことじゃありませんが、みそ汁とごはんと買ってきたお惣菜だけの日があったり、テイクアウトのピザですませたり。同じメニューばかり食卓に並ぶなんていう日もよくあります。それでも、夫は何も文句を言いませんし、子どももパクパク食べてくれます。
ところが、「これでいい」と思いながらも、そんな生活を続けているうちに、料理をすること自体楽しくなくなってしまったのです。しばらく料理スランプが続いていたある日のこと。本屋さんで、あるレシピ本に目がとまりました。あ、この料理つくってみたいかも……。自然とそう思えたら、料理が楽しいという気持ちがむくむくと戻ってきたのです。あたりまえでしょうと言われてしまいそうですが、気を抜きすぎるのもよくなく、何ごとにもバランスが必要なんだと気づかされたできごとでした。
ちなみに、ここまで北欧の料理のお気楽さを書いてきましたが、休みの日にはベイキングをしたり、時間のかかる煮込み料理に挑戦したりするのも、北欧のひとたちの定番の休日の過ごし方。夫婦そろって食べることが好きだというペルニッレさんも、土日は生地からこねてパンを焼くのが楽しみなのだとか。
料理は毎日のことだから、「無理をしないこと」と「楽しむこと」の両方が必要なんだなと思います。3食自炊が基本な北欧のひとたちは、料理をご機嫌に続けるコツをよく知っているようです。
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