パリに移り住んで30年、現地でコーディネーター、ライター、ブランドディレクターなど、多方面で活躍する鈴木ひろこさん、通称チャコさん。今回は現在お住まいのアパルトマンにお邪魔して、インテリアを拝見します!
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【リビング】色や素材が似ているモノをまとめて飾ることで統一感が生まれ、すっきり広く見える
チャコさんが暮らすアパルトマンは、通りに面した大きな扉を開けると静かで小さな中庭がある、パリらしい作りの建物。らせん階段と古めかしいエレベーターがあり、上がっていくと青い玄関扉がチャコさんのお宅です。リビングに入るとパッと目に飛び込んでくるのが天井まである壁一面の棚。書籍や花瓶などがディスプレイされています。
「棚は小さく区切られているので、それぞれに似た色や質感のアイテムを置くようにしています。書籍も黒と白、そして色のあるものの3つに分けて、グラデーションになるように並べています。フラワーベースもガラス製はガラス製でまとめ、陶器は陶器で一ヵ所に。統一感を作ることで、少しでも部屋が広く見えたらいいな、なんて思って飾っています。
壁の棚の下にあるシェルフはブロカントで見つけたイギリス製。家具はほとんどブロカントなどで見つけたヴィンテージです。以前住んでいた家から使っているものも多いですし、買い足した新品は1~2個あるかないかくらいです」
パリの街中ではフラワーショップをよく見かけます。チャコさんも週に1回訪れるのが習慣だそう。
「実はこのお花たち、パリにある大きな病院の屋上で育てられたもの。パリの人たちの暮らしに欠かせないお花も”地産地消”にすることで、地方から運ばれてくる場合に発生するCO2を削減できるんですよね。花の種類に限りはありますが、素敵な取り組みを応援したいのでいつもこちらで買っています。
一緒に飾ってある絵は、友人でアーティストの河原シンスケさんが引っ越し祝いに描いてくれたもの。散歩が趣味の私たち夫婦をイメージした二匹のうさぎなんだそう。素敵ですよね」
【サロン】作り上げている最中の空間。今は仕事部屋と兼用に
リビングの奥には来客と寛げるサロンにする予定のお部屋が。今はまだチャコさんの机があり、仕事部屋になっているようです。パリの歴史あるアパルトマンらしいヘリンボーンの木床は整然としたお部屋のアクセントに。
「机も手前のソファも以前住んでいた家から使ってるものです。引っ越してきてから買った家具といえば、奥のソファくらいかな。手前のソファを始め、友人から譲ってもらった家具も多いですし、私も仕事机は貰い手を探しています」
【キッチン】お気に入りは特注のブルーグレーのペンキで塗られたキッチンの収納棚
リビングの横にある、自然光差し込む明るいキッチンもチャコさんお気に入りの空間です。
「特注で作ってもらった色のペンキを塗った収納棚は特に気に入っています。深いブルーグリーンの色味が絶妙でしょ? 天井のシェードは引っ越してきたときにはすでにありました。アールデコ時代のもののようで、電気はつかないんですが、インテリアとして雰囲気があるのでそのままにしています」
パリ暮らしのエッセンスを感じていただけたでしょうか。統一感を持たせることで空間をすっきり広く見せるテクニックは、日本の家でも取り入れたいテクニック。ぜひ参考にしてみて下さいね。
構成・文/幸山梨奈
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