私たちは、70億色ある色鉛筆の一色


本当はもっと自由に振る舞っても大丈夫です。

「つい我慢してしまう人」はもともと気配りの達人なのですから、ちょっとくらい自分を出しても、むやみに他人を攻撃さえしなければ、嫌われることはめったにありません。むしろ自分の価値観に合う人が集まってくるはずです。

24色の色鉛筆セットを見たことがあるでしょうか。子どものころ、たくさんある色の種類に興奮したと思います。その色鉛筆セットを見たときに、これは青みがきついからヘンだとか、これは赤みが弱いから価値が低い、なんてことは感じないでしょう。

どの色も、その色だからこそ価値があるわけです。

行きすぎた我慢で「無色透明の人」になってない?「嫌われないための同調」は今すぐやめていい_img0
 

これは人間も同じです。あの人やこの人とは違う「あなた」という色を持っているからこそ価値があるのです。にもかかわらず、「いい人でありたい」「嫌われたくない」と、周りと同調して自分の色を消そうとすると、あなたの魅力まで消えてしまいます。少なくとも、周囲の人にはそう映ります。

 

「いい人だけど……」という典型的な表現がありますが、これは我慢して周りに合わせて自分を押し殺す人への、大部分の人間が感じる印象なのです。

だから、自分の性格や考え方や価値観をもつあなたは、地球上に70億色ある色鉛筆の一色という貴重な存在。色がひとつしかない色鉛筆なんて意味がないし、一色しかない世界なんて気持ち悪いでしょう。

だからこそ、「あの人は好き、この人は嫌い」ということも起こるわけですが、そうした感情が自分の世界を形成し、その積み重ねで自分の人生を築いていくのです。