知的なオーラや包容力、そしてオトナの色気で見る者を魅了してきた彼のことを、“おっさん”と呼ぶ日がくるなんて……。映画『ピンポン』の瑞々しい演技で井浦 新さんがセンセーションを巻き起こしてから20年以上経っているわけだから、リアルタイムで見てきた同世代のファンも人生の新たなフェーズを迎えている頃かもしれません。

年齢を重ねるメリットは、自分なりに人生を楽しむコツを悟れること。迷える若者がいたら、自分の経験を踏まえた説得力のある言葉を投げかけることもできるかもしれない。そんなことを再確認させてくれるのが、11月3日公開の映画『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』。人生に行き詰まった主人公の女子と同居する“おっさん”を演じた井浦さんに、撮影を通して考えたことを語ってもらいました。

 

井浦 新
1974年9月15日、東京都生まれ。1998年に映画『ワンダフルライフ』に初出演。2012年に映画『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』で日本映画プロフェッショナル大賞主演男優賞、同年の映画『かぞくのくに』でブルーリボン賞助演男優賞を受賞。今年は映画『福田村事件』、『アンダーカレント』などに出演。アパレルブランド〈ELNEST CREATIVE ACTIVITY〉ディレクター。サステナブル・コスメブランド〈Kruhi〉のファウンダー。映画館を応援する「MINI THEATER PARK」の活動も行っている。Instagram:el_arata_nest X:@el_arata_nest