「ミモレとともに駆け抜けた」という40代を経て、50歳を迎えたブロガーの山根亜希子さん。「50代はどんなファッションがしたいですか?」という編集部の問いに、まずあげてくれたのは意外にも「かっこいい」でした。そんな要望に応えてスタイリング提案してくれるのはスタイリスト室井由美子さん。今回は50代が着たい「かっこいい」の作り方をアウターを取り入れながら考えていきます。

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50代ファッションで学びたいのは芯の強さを感じる「かっこよさ」。たとえばキャメル×ブラックで作る潔いスタイル

 
アウター¥163900/j.(j. 自由ヶ丘八雲店) ブラウス¥53900/デパリエ(デパリエ ニュウマン新宿店) パンツ¥26400/ハイク(ボウルズ) ピアス¥12960/アビステ バッグ¥174900、¥156200/ピエール アルディ(ピエール アルディ 東京)

「『50代はどんなファッションがしたいですか?』と聞かれて、パッと思い浮かんだのは”かっこよさ”を取り入れていきたいということでした。何歳になってもきっと“コンサバ”が私のベースにあって、好きであることは変わらないし、40代で覚えた”カジュアル”、気負わず着られるようになった”可愛い”もこれからも取り入れていきたいと思っています。そこに加えて”かっこよさ”も取り入れられたら……と欲が出てきました(笑)。言い換えれば”芯の強さ”のようなものかもしれません。

今まであまり取り入れたことのないテイストなので、私のファッションも知っていて、よくお世話になっているスタイリストの室井由美子さんに相談して、ふたつのスタイルを提案してもらいました。

ひとつが上で着ているマントスタイル。キャメルのコートに中はオールブラック。元々好きなボウタイブラウスも取り入れてくれました。ブラウスと言えば白を選ぶことが多かったし、オールブラックはあまりしてこなかったスタイル。たぶん自分でコーディネートしたらブラウスは白にしていた気がしますが、潔い黒とキャメルだけの世界、そのコントラストがかっこよくて、とてもきれいですよね。そしてマントコートのシルエットで華やかさも加わって……。今までの私の延長にありながらも、今までに着たことのないスタイル。まさに私の思い描く”かっこいい”スタイルでした」


Yumiko’sアドバイス 

「『かっこいい』スタイルと言われたときにジャケットを思い浮かべる人も多いと思います。山根さんが元々ジャケットをよく着ていらっしゃったこともありますし、おそらく大人世代の多くの方も同じくジャケットは定番で着ているのではと思ったので、今季らしい華やかさもあるマントコートをアウターとして取り入れて『かっこいい』を考えて見ました。『かっこいい』は決してマニッシュなアイテムじゃないと作れないわけではないんですよね。中をパンツスタイル、かつオールブラック、そしてボウタイブラウスはシアーな素材にすることで、大人の女性に似合うエレガントさもある『かっこいい』に仕上げました」
 


”かっこいい”に全振りせず、大人のエレガンスや繊細な雰囲気は生かしたコーディネートに

 
アウター¥231000、シャツ¥44000、スカート¥55000/デパリエ(デパリエ ニュウマン新宿店)トップ¥33000、ネックレス¥17600/イレーヴ バッグ¥48400/ノエージ(ストラスブルゴ カスタマーセンター) 靴¥71500/ピッピシック(ベイジュ)

「昔から好きなテイストとして”ブリティッシュ”もあります。チェックは好きな柄ではありますが、カラフルなものは少しハードルが高い印象があり……。そんなとき、今季はメンズライクな千鳥格子のコートが多いと聞いて、欲しいなと思っていました。

室井さんが提案してくれたのは、シルクのブラウス&ロングプリーツスカートにチェックのコートを合わせたスタイル。コートが柄なので、それこそシンプルにデニムを合わせるスタイルかな思っていたら、なるほど! こんな繊細なアイテムと合わせてもいいのかと勉強になりました。サイズもゆったりしたメンズライクなコートにあえて艶やかなシルクのブラウスとスカート。まったく素材感の違うアイテム同士が、お互いを引き立てあっていますよね。

ちなみに足元はロングブーツです。今年はロングスカートにもロングブーツなんだそうです。暖かそうだし、スカートがひらっとしたときや椅子に座ったとき、ロングとわかる。その感じも贅沢なおしゃれの楽しみ方ですよね」


Yumiko’sアドバイス

「大人世代が着る”かっこいい”を考えたときにおすすめしたいのは、全振りしないこと。特に元々がコンサバがお好きな方なら、大人の女性らしいエレガントさや繊細な雰囲気は生かしたほうが自然に取り入れることができます。かっこいいスタイルにしたいと思っても、かっこいいだけだとどこかコスプレっぽいというか、日常からも、そしてご自身から浮いてしまうこともある。なので、”かっこいい”を着るにしても、エレガントさやフェミニンさもどこか一緒に纏ったほうが自然に着られるんです」
 

【お問い合わせ先】
アビステ tel. 03-3401-7124
イレーヴ tel. 03-5785-6447
ストラスブルゴ カスタマーセンター tel. 0120-383-563
j.自由ヶ丘八雲店 tel. 080-3930-5171
デパリエ ニュウマン新宿店 tel. 03-6380-5541
ピエール アルディ tel. 03-6712-6809
ベイジュ tel. 03-6434-0975
ボウルズ tel. 03-3719-1239


撮影/須藤敬一
スタイリング/室井由美子
ヘア&メイク/シバタロウ(p-cott)
構成・文/幸山梨奈
 

 

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