パラダイムシフトの今、「美の価値観」を刷新し続けてきた美容ジャーナリスト齋藤 薫さんが、注目したいある視点をピックアップします。


結婚直後に、若い愛人と逢瀬を繰り返す女


あなたはジョセフィーヌという人にどんなイメージを持っているでしょうか? 悪妻、浪費家、傲慢、我儘、浮気妻………どう転んでも、良いイメージにはなりえないのが、ジョセフィーヌが残した歴史。
それでも、闘将ナポレオンはこの妻にぞっこんでした。しかも単なる悪妻にとどまらず、戦地から熱烈なラブレターを次々に送ってくる夫を完全に見下して、その手紙を友人に見せては嘲笑していたのは有名な話。

ジョセフィーヌ肖像画。写真:Ullstein bild/アフロ

結婚直後に戦地に赴く夫が、こちらに来てほしいと幾度となく懇願してくるのをよそに、若い愛人と逢瀬を繰り返していたという事実もあって、相当にタチが悪い。
そんなとんでもない妻に、ナポレオンはなぜそこまで執着したのでしょうか?

 

歴史にはいろいろ不可解なことがあるものだけれど、このナポレオンとジョセフィーヌの関係もその1つ。腹落ちしない部分が多すぎる。でも実は12月1日公開の映画『ナポレオン』を観ると、それが一気にクリアになります。

唯一愛した妻といわれるジョセフィーヌとの愛憎関係の中、ビッグスケールの野望と戦略で歴史に残る数々の戦争を仕掛けた軍人、ナポレオン。2時間半の大作が12月1日から公開される。