自身の感情を制御し、冷静な判断を下す習慣がビジネスの場で活きてくる

③問題解決能力

子育て中はさまざまな問題や課題が常に発生します。

たとえば、子どもの健康管理や教育、日常生活の調整など、さまざまな局面で問題解決が必要となります。これによって、実践的な問題解決能力を養うことができます。

その際に大切なのが、柔軟性創造性です。子育て中は常に、予測不可能な状況や突発的な変化に対応する必要がありますから、ときには予定通りにいかないこともあるでしょう。そんなときには柔軟性や創造性を発揮して、たとえば、予定外のイベントや子どもの特殊なニーズに対応するために、新たな解決策を考え出す必要があります。

子育ては、大きな責任を伴うものです。自分で判断して実行し、その結果を受け入れなくてはなりません。つまり、大きな責任感を持って問題解決に向けて行動することになりますが、子どもの成長や困難に対する不安やストレスなど、さまざまな感情を抱えることもあります。それでも、どんなときでも自身の感情を制御し、冷静な判断を下さなければなりません。

元専業主婦の会社経営者が語る「子育て」のポテンシャル。子育ては仕事に必要な能力が身につく「最高のチャンス」_img0
 

こうして女性は、ビジネス現場よりはるかにシビアな状況で、問題解決能力を養っていくことになるのです。

私は3人の子どもを育てながら、子どもたちが直面する問題に真摯に向かい合い、子どもにとって最良と思われる方法で、問題解決を行なってきました。こうした経験から、のちにビジネスの現場でどのような問題に直面しても、慌てず解決のための対処をすることができたのです。

 

ビジネスの現場では「それは無理」と言われると、あっさり終わりにしてしまうケースがあります。ですが、子育てを通じて、「無理」と言われても、すぐにはあきらめない柔軟性が身についていたようです。「無理」と言われても、「はい、わかりました」「では、こうしましょう」という解決策が自然に湧くようになっていたのです。

実際、ビジネス現場で起こる問題を解決するのは、相手は「理屈が通じる大人」ですから、「理屈のわからない未成熟な子ども」を相手にした問題よりも、対処しやすいように思います。