ミドルエイジが直面する介護やお金の問題について、介護の専門家でFP資格を持つ渋澤和世が、皆さんのお悩みにお答えします。今回は、祖父と暮らす姪っ子が、近年クローズアップされているヤングケアラーなのではないかと心配している由香里さん。話を聞いてみましょう。

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父の面倒を見る姪っ子はヤングケアラー?

私には3歳上の姉がいますが、1年ほど前に末期の乳がんで亡くしました。姉は30代で離婚し、子どもが幼かったこともあって離婚を機に実家に戻っていたんです。当時は両親も元気だったので、子育て期間は随分と助けられたようです。ですが2年前に母が亡くなり、後を追うように姉まで逝ってしまいました。

遺された姪っ子は現在16歳。高校1年生とはいえ、まだひとり暮らしをするには早いということで、私の父と埼玉の実家で暮らしています。ですが父ももうすぐ80歳。家事はそれなりにできる人ですが、昔のように自由が利く身体ではありません。近頃は股関節が痛むようで、杖をつきながら歩いています。

私は関西在住なので、頻繁に顔を出すことができません。時々顔を出しては家のことを手伝っていますが、そもそも私自身が昔から父親と折り合いが悪く、十分なサポートができていない状況です。姪っ子が言うには、食事は出来合いのものを中心に父が準備して、それ以外の家事全般は彼女が担当しているとのこと。

そんな状況の中、最近ヤングケアラーに関する記事を目にすることが増え、もしかしたら姪もそうなのではないのかと思い始めました。自分が不甲斐ないために彼女に負担をかけていることが心苦しく、何より心配です。学校生活に支障をきたしていないか、友達と遊ぶ時間はあるのか、食事はきちんと食べられているのかなど、考え出したらキリがありません。

姪っ子はおとなしくて真面目な性格なので、父の言うことを最優先にしているようです。自分がヤングケアラーだという自覚はないようですが、このような状況になった今、何か頼れる制度や支援はないでしょうか。

 
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