話題の美容成分について聞いてみました!
ビタミンCコスメ
――化粧品の代表的な美容成分といえば「ビタミンC」。ここ最近、さらに話題になっているような気がします。その理由は?
「ビタミンCといえば誰もが知っている美容成分でもありますよね。日本でも1990年後半から2000年前半にビタミンC配合の化粧品がたくさん登場しました。海外旅行の免税店で外資系ブランドの美容液をお土産に購入した、という人も多かったのではないでしょうか。ビタミンCのブームはその後も続き、最近では配合量(濃度)を競うような商品も見受けられます。
ビタミンCの名称は『アスコルビン酸』と言い、骨などのコラーゲンの生成に欠かせない私たちには必要な成分です。他には毛細血管や歯などを正常に保つ働きから、風邪などの病気にも効果を発揮します。美容の観点で言うと、メラニンの生成を抑え日焼けを防ぐUV機能をはじめ、保湿・抗酸化ケア、コラーゲンの成熟にも効果を示す汎用性の高い成分なのです。
それが2020年のコロナの影響で、ビタミンCが世界中で再び注目されるようになりました。その理由は、社会情勢と密に繋がっていたのではないか、と考えています。
コロナの影響で外出がままならず、対面販売の代わりにネットで化粧品を購入することが増えましたよね。聞いたことのない、使ったことがない美容成分が配合された化粧品よりも、誰もが知っている美容成分のほうが安心感がある。SNSなどでのコミュニケーションのしやすさもあり、このようなブームになったのではないかと考えています」(竹岡さん)
美白コスメ
――ビタミンC繋がりになりますが、日本を含めたアジアでは美白ケア製品の認知が高いですよね。海外でも美白製品は人気ですか?
「日本で美白ケアといえば『シミ消し』ですよね。今あるシミからこれからできるシミ予備軍まで『増やさない・作らせない』と研究もさかんに行われ、シミはもちろんくすみもケアする一大カテゴリーになっています。
ですが海外ではちょっと違っていて、あくまで色むらをなくし肌色を均一にする商品ラインナップ。それもこの10年くらいで以前は美白カテゴリーというものすらありませんでした。日本と世界の美白ケアの考え方に開きがありましたが、実はどの人種だってシミはできるし色ムラもあります。この肌悩みに応えるべく、今では世界が日本の美白ケア概念を取り入れるようになったのです。
美白ケアに関わらず、毎日のお手入れ方法もそう。洗顔からクリームまでの一連のステップケアは、実は日本独自のお手入れでした。欧米人は化粧水の概念がなく、あっても拭き取りのトーニングローションのみ。『美容液やクリームでハイおしまい!』というケアが主流でした。
ですが今では欧米人も私たちと同じようなルーティンでお手入れをするようになったのです。世界の美容の価値観が日本に近づいてきた代表的な事例ですね」(竹岡さん)
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